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1on1でコーチングを活かす具体的な方法と効果

先日、コーチングが1on1ミーティングに有効だとよく言われているが、コーチングを使えるのと使えないのとではどのような違いが出てくるのか、またコーチングセッションと1on1の違いがあるとすればどういうものか、という考察の機会をいただきました。

私は1on1ミーティングにコーチングの要素は必要だと思っていますが、改めて今日はどのように有効か、そして1on1で一番大事なことは何か、を考えていきます。


コーチングのスキルをどのように1on1ミーティングで使う?

1on1ミーティングは、チームメンバーとの個別の対話を通じて、その人の成長をサポートし、業務の進捗を確認する重要な機会です。

このミーティングが効果的であるためには、コーチングのスキルを適切に活用することが不可欠です。

コーチングのスキルを1on1で使う際には、以下のような要素を取り入れると効果的です。

質問力の活用

コーチングでは、単に情報を伝えるのではなく、相手が自分で気づくように導くことが重視されます。

効果的な質問を通じて、相手が自分の考えを深める手助けをします。

例えば、「この課題に対してどのようなアプローチを考えていますか?」という質問を投げかけることで、相手自身が問題解決の方法を考え出す機会を提供します。

フィードバックの提供

コーチングにおいては、具体的で建設的なフィードバックが重要です。

フィードバックを通じて、相手が自己改善のための具体的なステップを理解しやすくなります。

「あなたのプレゼンテーションは非常に明確でしたが、スライドにもう少しビジュアルが加えられたら、さらに効果的になるでしょう」というように、具体的な改善点を示すことが大切です。

目標設定とアクションプランの策定

1on1では、相手と共に具体的な目標を設定し、その達成に向けたアクションプランを策定することが求められます。

コーチングのアプローチを使い、相手が目標に対する意識を高め、自分自身で行動計画を立てるサポートを行います。

「次の1ヶ月で達成したい目標は何ですか?そのためにどのようなステップを踏んでいきますか?」といった質問を通じて、目標に対する具体的なアクションを引き出します。


コーチングセッションと1on1ミーティングの違い

コーチングセッションと1on1ミーティングは、実際には異なる目的とアプローチがあります。

コーチングセッションは、一般的に特定のスキルや行動の改善を目的とし、コーチとクライアントとの対話を通じて、深い洞察や変革を促進するものです。

一方、1on1ミーティングは、上司と部下の個別の対話を通じて、業務の進捗確認や問題解決、パーソナルなサポートを行うことが目的です。

コーチングセッションでは、通常、以下のような要素が重要視されます。

深い自己探索: クライアントが自身の価値観や目標を掘り下げるための対話が行われます。

長期的な成長: 特定のスキルや行動の改善に向けた長期的な戦略やプランが策定されます。

非指示的なアプローチ: クライアントが自分自身で答えを見つけることを促進するため、コーチは質問や対話を中心に進めます。

一方、1on1ミーティングでは、以下の要素が重視されます。

業務の進捗確認: 日常的な業務の進捗や問題点を把握し、必要なサポートを提供します。

短期的な課題解決: 現在の業務上の問題や課題を迅速に解決するための対話が行われます。

指示的なアプローチ: 必要に応じて、具体的な指示やアドバイスが提供されることがあります。


1 on 1で一番大事なこと

私は、信頼関係の構築とゴールの共有は、心理的安全性の確保に直接つながる重要な要素だと考えています。

心理的安全性の確保された場作りがなされると、部下は自分の悩みや困難な状況を率直に話しやすくなり、上司もより効果的にサポートすることができます。

信頼関係の構築

心理的安全性は、メンバーが自分の意見や感情を自由に表現でき、間違いや異なる意見を共有しても否定されないと感じる環境を指します。信頼関係が築かれていると、相手は安心して自分の考えを表現でき、ミーティングでのコミュニケーションがオープンになります。

ゴールの共有

ゴールを共有することは、相手に対して明確な期待と目的を伝えることです。これにより、相手は自分が何を期待されているのかを理解し、その役割に安心感を持つことができます。明確なゴールは、曖昧さを排除し、心理的安全性を高める一助となります。

心理的安全性のメリット

  • 発言の自由 : 信頼関係とゴールの共有により、相手は意見やアイデアを気兼ねなく発言できるようになります。
  • 挑戦への意欲 : 安全な環境では、メンバーは新しいことに挑戦しやすくなり、失敗を恐れずに行動できます。
  • 協力的な姿勢 : 心理的安全性が確保されることで、メンバー間の協力やサポートが促進され、チーム全体のパフォーマンス向上につながります。

信頼関係の構築とゴールの共有は、心理的安全性を確保するための基盤であり、これが1on1ミーティングの成功に不可欠な要素となります。

心理的安全性が確保された環境では、相手は安心して自分を表現し、ミーティングがより効果的で建設的なものになります。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

1on1ミーティングは、信頼関係を基盤にしながら、コーチングのスキルを活用して相手の成長をサポートし、業務の効率を高めるための重要な場といえます。

コーチングのアプローチを取り入れ、1on1ミーティングをさらに効果的なものにしたい方はこちらもご参照ください。

https://www.bizmentor.jp/1on1_pt_lp

田部井 茉里
田部井 茉里
1994年パタゴニア日本支社札幌ストアマネージャーとして札幌商圏にて2店舗の立ち上げに成功、2013年GCSにてコーチングを学び、問題解決、人財育成で成果を上げ、2018年マネージャーを退いた後も、エキスパート社員として地域において環境・社会問題にも取り組むとともに、社内外でコーチング・メンタリング個人セッションはもちろん、組織改革の分野においても活動を広げ、資質を活かした人財育成によるライフスタイルの実現を通してクライアントの成長をサポートしている。外資系企業における勤務が一番長く27年になるが、学生時代からカフェ経営に携わり、その後山と渓谷社skier編集部、経理部、Club Med サホロリゾートskiGO、同リゾートモルディブにてブティック勤務、山と渓谷社広告宣伝部を経て札幌移住と、多彩な仕事経験は現在の自身の財産であり、多様な方々にコーチング・メンタリング提供中。

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