2026/01/24
1on1ミーティング
管理職の1on1スキルを高めるために欠かせない4つの要素とは

多くの企業で1on1は制度として導入され、定例の面談として定着しつつあります。一方で、管理職の対話スキルが思うように伸びず、1on1の質に課題を感じている企業も少なくありません。
研修を実施しても行動が変わらない場合、管理職個人の資質や意欲の問題として片づけられてしまうことがあります。しかし実際には、スキルの育て方そのものに原因があるケースも多く見られます。
この記事では、管理職の1on1対話スキルを高めるために欠かせない「4つの要素」を整理します。
あわせて、最初から高度なスキルを求めるのではなく、段階を踏んで育成することの重要性についても考えていきます。
この記事で扱うこと
✅ 管理職の1on1対話スキルを高めるための4つの要素
✅ 各要素で押さえるべきポイント
✅ スキルを実務レベルで高めるためのトレーニングの考え方
この記事は以下のような方におすすめ
✅ 管理職向けの1on1研修を行っているが、1on1の質が変わらないと感じている
✅ 1on1の課題は管理職の「対話スキル」だと考えている
✅ 管理職育成を属人的にせず、再現性のある形で進めたい
管理職の1on1スキルは「才能」ではなく「育成対象」である
1on1がうまくいかないとき、「向いている人と向いていない人がいる」「コミュニケーション力の差が出る」といった捉え方がされることがあります。
しかし、1on1の対話スキルは属人的な才能ではなく、後天的に高めていくことができるスキルです。
伸び悩みが起きている場合、スキル習得を前提とした設計になっていない可能性があります。特に、最初から高度なスキルを求めてしまうと、管理職自身が「できない感覚」を強く持ちやすくなります。
まずは、1on1スキルを育成対象として捉え直すことが重要です。
1on1面談スキルを高める4つの要素とは
管理職の1on1対話スキルを高めるためには、次の4つの要素が欠かせません。
1つだけを強化しても、スキルは定着しにくくなります。4つの要素が組み合わさることで、はじめて実務で使えるスキルとして育っていきます。
✅ 必要な「知識」のインプット
✅ 本物の1on1を受ける側としての「体験」
✅ 知識と体験を踏まえた「練習」
✅ 練習セッションが機能しているかの「評価」
以下、それぞれの要素について整理します。
要素①:必要な「知識」をインプットする
1on1に関する知識は、スキル習得の土台になります。ただし、ここで求められるのは理想論や抽象的な概念だけではありません。
面談の目的や構造、基本的な進め方など、最低限押さえるべき共通認識が重要です。
この段階では、「理解していること」「実際にできること」を一致させる必要はありません。まずは、共通言語を持つことが目的になります。
要素②:本物の1on1を「受ける側」として体験する
管理職育成で見落とされがちなのが、良い1on1を受ける体験です。面談をする側としての視点だけでは、1on1の本質を理解しきれないことがあります。
受ける側として、どのような問いが考えを深めるのか。どのような関わり方が安心感につながるのか。そうした感覚は、体験を通じて初めて腑に落ちるものです。
この体験があるかどうかで、その後の練習の質は大きく変わります。
要素③:知識と体験を踏まえた「練習」を行う
スキルを伸ばすうえで欠かせないのが練習です。ただし、いきなり完成度の高い対話を目指す必要はありません。
最初は、問いかけの仕方、話を聴く姿勢、対話の進行など、テーマを絞って練習することが有効です。
知識と体験を踏まえた練習であれば、「何を意識して練習するのか」が明確になり、効果的にスキルを高めることができます。
要素④:練習が機能しているかを「評価」する
練習を重ねるだけでは、スキルが伸びているかは分かりません。そのため、練習が機能しているかを確認する視点が必要になります。
ここでいう評価とは、査定や数値管理を指すものではありません。上達しているポイントや、まだ課題が残っている点を言語化するための確認です。この評価があることで、次の練習につなげることができます。
なぜ段階を踏んだスキル習得が有効なのか
1on1スキルは、一度に身につくものではありません。最初から高度なスキルを求めると、管理職は「できない自分」を強く意識してしまいます。
段階を踏むことで、理解する → 体感する → 試してみる → 振り返る、というプロセスが回り始めます。この循環が生まれることで、スキルは少しずつ定着していきます。
まとめ:自社の管理職育成を振り返る視点
最後に、この記事の内容を踏まえて、次の観点で自社の状況を振り返ってみてください。
✅ 管理職の1on1スキルは、育成対象として扱われているか
✅ 知識・体験・練習・評価の4要素がそろっているか
✅ 最初から高度なスキルを求めすぎていないか
管理職の1on1スキルは、育て方次第で高めていくことができます。
次のフェーズでは、面談を受ける側の視点や、スキルを定着させるための仕組みも重要になってきます。自社がどの段階にあるのかを見極めながら、次の一手を検討してみてください。


