変化をチャンスに!リーダー交代時の主要メンバーの役割

大きなプロジェクトを抱えているメンバーの方から、人事異動でリーダーが変わることによる不安や戸惑いを感じている、という相談を受けました。リーダーの交代は、チームにとって大きな変化をもたらす出来事です。チーム全体がざわついてしまうこともあるでしょう。
しかし、こうした変化は、チームの成長や新たな可能性を生み出すチャンスでもあります。主要メンバーの役割は、この変化をスムースに乗り越え、チーム全体を安定させることです。去っていくリーダーとの関係を大切にしながら、新しいリーダーを迎え入れ、チームの一体感を保つことが求められます。
今日はリーダー交代時に主要メンバーが果たすべき具体的な役割について考えます。
立ち去るリーダーとの関係維持
リーダーが変わるタイミングが悪いと感じるメンバーもいるかもしれません。しかし、どのような状況でも、去るリーダーへの感謝を伝えることは重要です。リーダーがこれまで築いてきたものに敬意を払い、チームとしてねぎらいの言葉を掛けることで、ポジティブな空気を作ることができます。
また、リーダーが持っていた知識や経験を、主要メンバーがしっかりと引き継ぐことも大切です。
特に、大きなプロジェクトを抱えている場合、どのような戦略や意思決定の背景があったのかを把握し、新しいリーダーにも伝えられるようにしておくことで、移行の混乱を最小限に抑えられます。
そして、リーダーを円満に送り出すことで、残されたメンバーのモチベーションも維持しやすくなります。感謝と共に前向きな雰囲気を作ることが、チームの安定につながっていきます。
迎えるリーダーとの関係構築
新しいリーダーに対しては、オープンマインドで接することが重要です。どうしても「前のリーダーと違う」と比較してしまいがちですが、それぞれのリーダーには異なる強みがあります。
まずは、そのリーダーがどのような価値をもたらすのかを知ることが大切です。特に大きなプロジェクトを進めるうえでは、新リーダーがスムースにチームに馴染めるよう、チームの現状や文化を適切に共有することが求められます。
主要メンバーが積極的にサポートし、チームの強みや課題を伝えながら、新しいリーダーの意見にも耳を傾けることで、相互の信頼関係を築くことができます。また、リーダーの交代による不安を減らすためには、主要メンバーが率先してコミュニケーションを取ることが不可欠です。
新しいリーダーをチームに迎え入れる姿勢を示すことで、他のメンバーも安心して変化を受け入れやすくなります。
チーム全体の安定を図る
リーダー交代のタイミングがプロジェクト進行と重なると、チーム内に不安や混乱が生まれることがあります。こうした状況では、主要メンバーがメンバーの不安に寄り添い、前向きなメッセージを発信することが求められます。
「リーダーが変わることで、新しい視点が生まれ、より良い結果につながるかもしれない」といった前向きな捉え方を広めることで、チームの雰囲気を安定させることができます。
また、チームの一貫性を保つことも重要です。リーダーが変わっても、チームの大切な価値観や文化は守られるべきです。
何を変えても良いのか、何を維持すべきかを整理し、適切に判断することで、チームとしての軸を失わずに進むことができます。
まとめ
リーダーの交代は、時としてチームにとって大きな変化をもたらします。しかし、その変化をどう受け止めるかによって、チームの成長は大きく左右されます。
主要メンバーが積極的に動き、去るリーダーに敬意を払いながら、新しいリーダーとの信頼関係を築くことで、チームはより強く安定したものになります。
特に、変化を前向きに捉える文化を作ることが、チーム全体の成長につながります。どんな状況でも柔軟に適応し、新たな機会を見出す姿勢を持つことが、強いチームを作る秘訣です。
主要メンバーが率先してポジティブな環境を整え、変化をチャンスと捉える文化を築いていきましょう。このようなチーム課題についても、社外メンターの活用は有効です。
執筆:田部井 茉里 メンター

先日参加した研修で、「やる気のない部下を持つリーダーの相談事例」を聞きました。このケースは、私が最近取り組んでいるメンタリングに似た内容でしたので、考察を共有したいと思います。
やる気のない部下に悩むリーダーは少なくありません。こうした部下は、往々にして同僚とも上手くいかず、チーム内には「やる気がないなら社員でいる資格はないのでは」といった雰囲気が広がってしまうこともあります。
このような状況で、あなたがリーダーならどう対応するべきでしょうか?
ネガティブな空気が広がると、部下のモチベーションを上げながらチーム全体の雰囲気を改善するための働きかけが、特に重要になります。
ネガティブな雰囲気の影響を認識する
否定的な空気はチーム全体のモチベーションを下げ、心理的安全性を損なう可能性があります。
「やる気がないなら去るべき」といった雰囲気が強まると、他のメンバーのパフォーマンスや士気にも悪影響を及ぼすでしょう。
リーダーは、部下の課題への向き合い方を評価し、結果のみで判断しない姿勢を大切にすることが求められます。
このようなリーダーの姿勢が、チームに前向きな空気を作り出す一助となります。
部下への理解を深め、サポートを示す
リーダーは部下がやる気を失っている理由に理解を深め、サポートすることが必要です。
特に同僚との関係が影響している場合は、その問題に対してリーダーがアプローチし、部下へのサポートを具体的に示すことが重要です。
リーダーは「やる気がない=排除」ではなく、「やる気を取り戻す支援が必要」と周囲に伝え、理解を促します。
例えば、リーダーが部下の状況について「今はサポートが必要な時期です」と説明することで、同僚の理解も得やすくなるでしょう。
チーム全体で成長を目指す文化づくり
リーダーは全員が安心して課題に向き合える環境をつくるため、チームの心理的安全性を保つ努力が大切です。
部下がやる気を失った際に支え合う文化があれば、職場全体が働きやすくなり、結果的にパフォーマンスの向上にもつながります。
また、「一時的なパフォーマンス低下を容認する」という長期的視点も重要です。
リーダーは、困難を乗り越えた経験がチーム全体の成長につながることを同僚にも伝えるようにしましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
部下がやる気を取り戻せるように、リーダーが具体的な支援策を計画し、それを同僚にも共有することは効果的です。
コミュニケーション改善の取り組みや、目標の見直しなども有効かもしれません。
部下の進捗や変化を定期的にチーム全体に共有し、理解と協力を促していきましょう。
社外メンターはあらゆるケースで、リーダーであるみなさんが、こうした課題解決を通してご自身が成長される後押しをさせていただきます。
執筆:田部井 茉里 メンター