千利休の教え − その3 −
「炭置くはたとへ習ひに背くとも湯のよくたぎる炭は炭なり」
「炭の置き方にも決まった手順があるが、それよりも湯がきちんと沸くように、状況に応じて置かれた炭こそが炭としての役割をもつ」
この句、まさにミッション(目的)の大事さを表しています。
ミッション(目的)が大事
皆さんがイメージするお茶は、茶筅でお茶をシャカシャカと点てる場面ではないでしょうか。もちろんその場面が主役となりますが、その前に炭を置いて湯を沸かしておくことが絶対条件となります。
この炭を置くというのも、決まった手順を何度も繰り返して稽古するものです。
しかし、この句では、手順に固執するよりも、湯がわくように炭を置く事が大事であると言っています。
なるほど、当たり前ですね。だって湯が沸かないと始まりませんよね。
手順にうるさい(?)茶道ですが、この句はあえて手順よりもミッションの大切さを教えています。
それだけ、強調したいという事ですね。
その会議のミッション(目的)は何?
例えば、あなたが開催した、その会議のミッション(目的)、つまり今日のゴールは何でしょうか?
あるいは、来週の商談のミッション(目的)は何でしょう、何が決まればいいですか? 合意の先は、あなたのミッション(目的)達成に近づいていますか?
その手順でいいの?
お茶の稽古で教わる手順は、四百年以上の歴史のうえに成立しているものですが、ミッション(目的)によっては、手順は変えてもいいと教えています。
ところで、あなたの仕事のそのやり方、手順を変えるとどうなります?
特に大きな成功体験などがあると、その手順が神聖なものになりがちです。ミッション(目的)の達成のためには、その手順を変えるのもありですよね。
ミッション(目的)の設定
もちろん、ミッション(目的)は、仕事だけではなく、生きていく上でも永遠の課題であったりしますね。
またミッション(目的)と一口にいっても、短期と長期では変わってくることもります。
本屋に行けば、ヒントを与えてくれる本がたくさん並んでいると思いますが、メンターに相談するのもお勧めです。ぜひ活用してみて下さいな。