2年目社員の離職が会社に与える損失とは
もしかすると、あなたも部下から「会社を辞めたい」と打ち明けられたことがあるかもしれない。
離職率の改善は会社としては大きな課題の一つであり、職場のリーダーとしても描いているビジョンを実現するためには、人材を確保していきたいところ。
新卒から3年目までの社員の離職率
厚労省のまとめでは、従業員100名以下の企業の、新卒3年目までの離職率は40%。従業員30人以下では50%を超える。
大きな会社ほど離職率は低い傾向にはあるものの、1000人以上の企業でも25%程度の人が3年以内に離職している。
若手の離職による会社の損失
会社としては、若手が離職することでどれくらいの損失があるのだろうか?
新卒で入ってきた社員は、社会人としての基本から教育し、特に1年目は大きなアウトプットが望めない中で、給料を払っている状況。
つまり、人件費と教育費をかけた分は、回収ができない。
また、一人補充するためには、人材会社に広告を出したり、何人か面談したり、人事の人が動く費用もかかる。
逆を言えば、一人辞めなければ、こういった損失は抑えられるということ。
野球で言うと、ホームランになりそうな大飛球をフェンスに登ってキャッチしたことで失点を防いだ(=その打点を稼いだことと同じ効果)ようなもの。
離職の原因は管理職にもある
では、離職の原因はどこにあるのか。
さまざまな理由が挙げられるが、コミュニケーションの問題。他の理由で上位に来るのは、「自分がやりたいことではなかった」「キャリアアップしたい」と言うのが挙がっている。
これらも、裏を返せば「上司がやりがいやキャリアアップを感じさせられなかった」とも言えるのではないだろうか。
普段のあなたは、部下の「やりたいこと」や「キャリアについての考え」を聞き出せているだろうか?
コーチ型リーダーは離職率を改善する
上司としては聞きたいけれど話してくれない。 そう感じている方も多いだろう。
あなたが若手だった時のことを思い出してみて欲しい。
具体的に、なんでも相談できた上司は誰だっただろうか? その人は、あなたに対してどのような接し方をしていただろうか?
時代が変わって、若手の考えることが変わっても、あなたから信頼関係を築く一歩を踏み出すことはできるはず。
あなたのビジョンを実現するためにメンバーを育てる意味で、部下の話を聴くための時間と、聴く姿勢を持つことが、どれだけ大切かを考えてみて欲しい。
やり方がわからなければ、メンターにご相談ください。 その先に、あなたの新しい成長ステージが待っているはずだ。
まとめ
離職率の低減は会社としての大きな課題。
従業員100人以下の企業では、新卒2年目までの離職率は40%を超えている。
リーダーが思い描くビジョンを実現するためにも、部下の離職は避けたいところ。
そのためにあなたが目指すべきスタイルは、部下の話を聴くこと。
時間がないを言い訳にするのではなく、しっかりと聴く姿勢を保つことが、結果的に時間もコストも削減することにつながる。