
千利休の教え − その10(最終回) - 守・破・離
千利休の教えシリーズも、その10で最終回です。
第1回目は、一番目の歌を紹介しましたので、最終回は最後の歌を紹介致します。
「規矩作法 守り尽くして破るとも離るるとても本を忘るな」
「きくさほう まもりつくして やぶるとも はなるるとても もとをわするな」 「守破離」の語源となった歌です。
最近はビジネスシーンでも目にする事がありますので、知っている方も多いかと思います。
- 「守」守るべき・学ぶべき基本の型を徹底して身につける
- 「破」自分自身の創意工夫で、自分にあった型を模索する
- 「離」自分のオリジナルな型を確立する
でも、忘れてはいけない大事な事があります。
守・破・離 その本(基本精神)
「本」無くして「守破離」は存在しません。 つまり、「守・破・離 based on 本」ですね。
利休百首の最後の歌、最後の言葉が「本を忘るな」で締めくくられている事に大きなメッセージを感じ取る事が出来ます。
あなたの「本」は何か
ビジネスにおいては、初めから「離」オリジナルの型で勝負する場面もあります。
しかし、それでも「基本精神」は重要で、困難な事がおきた場合の拠り所になるものです。
あなたにとっての基本精神は何でしょうか? どのような基本精神を持って、仕事に取り組んでいくのでしょうか?
私自身もそうなのですが、意外と明確に答えられないものです。
だからこそ、たまには考えてみませんか。
この歌は、茶道なのでの芸事や武道だけではなく、会社の仕事や生活の上でも、通ずるものです。