「メンタリング」=「答え」ではない
以前、とある方から「メンタリングをしてもらえませんか?」と依頼されたことがありました。
その時のやり取りで気づいた視点を、シェアしたいと思います。
なぜ「メンタリング」なのか?
私は、依頼を受ける前に、まず質問をしました。
「なぜ、メンタリングを受けたいと思ったのですか?」
この方曰く、プライベートでとても大きな決断をしたものの、その決断を肯定する気持ちもあれば否定する気持ちもあり、心の整理がつかないから、ということでした。
これで良いんだと、信じ込もうとする自分もいれば、後々後悔するかもしれない…と、ビクビクする自分もいる、ということです。
そこで私は、依頼を受ける際に必ず皆さんにお伝えしていることを、この方にもお話しました。
メンタリングを受ける「目的」
メンターに依頼するに当たって、外してはいけないポイントが2つあると考えています。
1つはメンターとの「相性」、もう1つは、メンタリングを受ける「目的」です。
メンターは、クライアントの皆さんが「答え」を出すお手伝いをします。
しかし、その「答え」自体は、メンターの中にあるわけではなく、クライアント自身が「答え」を出すことに意味があります。
なので、メンタリングを受ける前には必ず、ご自身にとって何のためにメンタリングを受けるのか、その「目的」を明確にしてください、とお話しています。
そして、この方とも、その「目的」が何なのかを一緒に掘り下げていきました。
その結果、この方は、メンターに「答え」を求めていたことに気づいたのです。
「目的」の重要性
この方は、以前、ビジネスについてメンタリングを受けた経験をお持ちでした。
その際は、「仕事のパフォーマンスを上げるため」という目的が明確だったため、特に迷うことはなかったそうです。
しかし、今回のやり取りを経て、「メンタリング」=「答え」と思い込んでいたけれど、実はそうではないことに気づきました。
ご自身の決断について答え合わせをしたかったけれど、答えは自分の中にしかないことに気づいたのです。
そして、この方が今しなければならないのは、メンタリングを受けることよりも、とことん悩んで悩みぬくことだ、という結論に至りました。
まとめ
「メンタリング」を受けることは、それ自体が目的なのではなく、あくまでも、あなたの中の「答え」を見つける手段の1つに過ぎません。
今回のやり取りは、この事実に改めて気づかされる良い例でした。