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リーダーよ、自らをしなやかに「進化」させよう!

環境変化の著しい昨今。従来の考え方や方法が必ずしも機能する訳ではありません。

そこで年頭に当たり今回は、リーダーや管理職としての行動様式や心掛けを「進化」させるためのヒントをお伝えいたします。


環境変化とあなた自身の進化

あなたは日頃、部下やチームメンバーに「変化に迅速に対応せよ」「顧客のニーズをタイムリーに掴め」と檄を飛ばしていると思います。

チームを預かるリーダー・管理職として、成果を上げるべく環境変化への対応を促すのは当然の責務です。

しかし翻って、皆さん自身はどうでしょうか? リモートワークやらジョブ型雇用など、リーダーや管理職を取り巻く環境も急激なスピードで変化しています。

このような職場環境の変化に伴って、部下やメンバーへの指示の方法はもちろん、自部署の役割やプロジェクトの在り方など、これまで当たり前と思ってきた事柄を再度、見直す時機が訪れているように感じます。

そこで、ご自身にこんな問い掛けをしてみてはいかがでしょうか?

「リーダーである自分が変わると、自分の部署やチームはどう変わるのだろうか?」


あなたの部署・チームを進化させるヒント

  1. 使う言葉が行動を決める
  2. 「コト」より「ヒト」に焦点を当てる
  3. 決断に迷ったら「ゴー」だ!


1. 使う言葉が行動を決める

皆さんは部下やメンバーに声を掛けたり、指示をしたりする時に、どんな「言葉」を使っているでしょうか? 

脳科学者の中野信子氏によると、「我々は使う言葉によって、取る行動が影響される」とのこと。

例えば、職場で「なぜ今それを、実行しないのか?」と問われた部下は、何を感じて、どのような返答をするでしょうか? 

一方、その問いを『それを今、実行する意図は何か?』と変えると、部下の視点と行動はどのように変化するでしょうか?

また、業務の進捗確認の時「全体の7割が、未だ手付かずです」という返答と、 『既に全体の3割が完了しています!』とでは、印象がどのように異なるでしょうか?

つまり、「なぜ上手く行かなかったのか?」ではなく、『今度は、どうすれば上手く行くのか?』と、使う言葉を変えることで、自分自身や相手の視点が変わります。

あるいは、使う表現を工夫することで、相手の行動を引き出すことも出来るようになります。

「ポジティブな言葉や表現を選ぶ」が、リーダーであるあなたはもちろん、部下やメンバーに異なる視点と行動を引き出すのです。


2. 「コト」より「ヒト」に焦点を当てる

つい我々は「何に対して、どう対応するか?」という視点で日常を過ごしています。

特に会社での業務・仕事に関しては、なおさら「その業務を、どのような手続きで完了させるか?」という道筋を常に追いかけているように感じます。

しかし、与えられた業務や仕事に取り組むのは、取りも直さず、自分自身、そして部下やメンバーです。

先ずは、その「ヒト」に焦点、つまり「誰がそれを扱うのか?」を考えた上で、業務遂行を考えたいです。

例えば、こんな問い掛けです。

  • この業務を遂行することは、Aさんにとって、どういう意味があるだろうか?
  • そもそもAさんって、どんな人なんだろう?何を目標・目的にこの会社で働いているのだろうか?

また、

  • この課題の解決方法を見出すことは、Bさんの今後の仕事にどう影響するだろうか?
  • 『そもそもBさんって、どういう仕事に携わって、どういう体験をしたいと考えているのだろうか?』

つまり、「コト」ではなく先ずは「ヒト」に焦点を当てて考えてみる。

すると異なる視点が浮かんでくる。

例えば、それは、

  • 『この業務をこなす真の意味・意義は何だろうか?』
  • 『なぜ自分自身で対応せず、Cさんに依頼するのだろうか?』

「事柄」ではなく、それを扱う「人間」に焦点を当てると、何が見えてきますか?


3. 決断に迷ったら「ゴー」だ!

もし、あなたが、

「目の前のコップに水が半分、注がれています。この水の量をどう感じますか?」

と問われたら、どう答えますか?

「おー、半分も残っている!喉が渇いているから、一気に飲んでしまいたい!」

それとも、

「え、半分しかないのか!この量で山頂まで充分だろうか?」

このような感想でしょうか。

職場のリーダーや管理職である皆さんは日々、決断に迫られていると思います。

そしてその意思決定には、自明で判断が簡単なものもあれば、思わず唸ってしまうものまで千差万別だと想像されます。

ここで意思決定を難しくしているのは、

  • 判断・決断するための情報が不足していること
  • 判断・決断するための時間的余裕がないこと

企業で管理職をしていた私も、これまで何度となく決断に迫られる場面に遭遇しました。

個人的には、出来るだけ様々な角度の情報を集め、良い点と悪い点(Pros & Cons)を比較検討した上で、意思決定したい。

生来、慎重で物事を論理的に理解・実行するタイプなため、色々と迷ってしまうことが多く、即断するのが苦手でした。

しかし、現実は、そのような悠長なことを言っている場合ではないことが多かったです。

一方、そもそも「迷う」ということは、全くダメということでは無いはずです。100%大丈夫という訳ではない。

判断基準の針はその中間、「50%」くらいの位置にあると感じています。

ここで私自身の性格を勘案すると、ゴーサインを出した時の成功確率を、恐らく厳しめに予想している、と想像されます。

つまり、迷っているという状況は「勝算あり」と感じているものの、慎重で冷静になり過ぎているのではないか?

ここから導き出したのが「決断に迷ったら『ゴー』だ!」という自分なりのスローガンです。

もちろん、挑戦しないで後悔するより、着手してみて何とか成功させるように努力することの方が重要である、という発想も裏にあります。


まとめ・教訓

以上、3つのヒントはいかがでしたでしょうか?

VUCAの時代と言われ、先を見通すのが簡単では無い世の中。

従来の管理スタイルや判断基準を堅持することは大切です。

しかし、その枠組み一歩、外に飛び出して、時勢に乗っていく。

そのような勇気も時には必要だと感じます。

率先垂範のリーダーでありたい。でも感情を持つ一人の人間でもある。自分を変えることには多大な勇気が要る。

しかし、「自分のためだけの自分では無い」と腹を括る局面にも遭遇します。

そこで今年は、これまでとは少し異なったアプローチを試してみませんか?

自分が変われば相手も変わる。リーダーと部下やメンバーとの関係は、お互いの姿を「鏡」通して見せ合いながら、協業している間柄だと感じます。


砂村 義雄
砂村 義雄
上智大学経済学部卒。外資系大手企業などで財務経理本部長などを歴任し独立。 経営者を対象としたエグゼクティブ・コーチング、及び企業向けにコーチングとコンサルティングを掛け合わせた「協業型コンサルティング」を提供。また「1on1ミーティング」導入支援や管理職研修を通じて、組織開発・企業風土改革のプロジェクトを展開中。名古屋商科大学大学院 経営学修士(MBA)取得

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