折れない心のつくり方 感謝を習慣にする3つの良いこと
またまた飲食店にまん延防止措置が適用され時短要請が行われました。 これで何度目でしょうか⁈
昨年の12月には久しぶりにまともな営業ができたと思ったのも束の間、また営業時間、酒類提供時間に制限が掛けられました。 居酒屋を経営している弊社にとっては通常の飲食店以上に大きな打撃です。
協力金、雇調金などで一部はカバーできますが赤字は埋め切れず、それ以上に働くスタッフの気持ちが持つのかと心配しています。
売上や資金面の不安、スタッフが不安定になる焦り、政府の対応についての怒りなどネガティブな感情で心が一杯になっていきます。
被害者意識に注意!
厳しい状況に陥って焦りや不安、怒りといったネガティブな感情に影響されると、頭をもたげてくるのが被害者意識です。
「なんで飲食店だけ狙い撃ちされるのか?」、「なぜもっと早くワクチン接種が進まないのか」などを政府や行政、専門家などに対する怒りが生まれて、自分が被害者なのだという意識が強くなっていきます。
追い詰められた人間は自分の心を守るために他責になっていくのかもしれません。この被害者意識は怖いことに徐々に自分の周りの人にも向かっていくのです。
「ウチの幹部は危機感が足りない」、「社員は追いつめられている経営者の気持ちなんて全く理解しようともしていない」という具合に、近くの人間を責めるようになっていきます。
私は、これまで困難な状況に追いつめられた時にネガティブ感情に囚われて被害者意識の塊になっていきました。
その結果、大切な社員を失ったり組織をガタガタにしてしまったことが何度もあります。
後から振り返れば、「なんであんなに酷いことを言ってしまったのだろう」と後悔するのですがその渦中にあるときは、自分が被害者意識に囚われているとは全く気が付かないのです。
怖いことです。
感謝の気持ちで乗り越えていく
被害者意識から脱却するのにとても有効なのが感謝の気持ちを持つことです。 全てが自分にとってマイナスに思えてしまう。
そんな時に大事なのは自分に無いものではなく自分が既に持っているものに焦点を当てて感謝の気持ちを引き出していくことです。
「飲食店には協力金が支払われる。これだけでも恵まれている」、「こんな状況でも社員はまじめに仕事に出てきてくれている」 自分が持っているもの、恵まれていることにフォーカスを当ててみれば、感謝すべきことにいくつも気づけるのです。
重要なのは、どこに意識の焦点を当てるかです。 コロナの状況は私にはコントロールできませんが、自分の意識のフォーカスは自分でコントロールできます。
実はこんなにも自分は恵まれているのだと感謝の気持ちを引き出すことでネガティブな感情を中和させて、被害者意識のダークサイドに落ちることを防げるのです。
三つの良いこと
「そうは言っても、厳しい状況でそんな簡単に感謝の気持ちになんてなれない」というのもまた事実と思います。 そんな時に感謝という感情を使いこなしていくための方法があるのです。
ポジティブ心理学の父と言われる米国の心理学者マーチン・セリグマン博士が考案した「Three Good Things」=「三つの良いこと」というシンプルな方法です。毎日、寝る前にその日にあった良いことを三つ書き出すという単純なものです。
日記でもメモでも良いのですが、毎日就寝前に今日あった3つの良いことを思い出して書くことで自分の気持ちがポジティブになっていきます。本当に些細な良いことでいいのです。
これを継続することで、「あー悪いことばかりではないな」、「自分は周りに支えられている、恵まれている」と感じて気持ちが前向きに変わっていきます。
私ははじめこの3つの良いことが中々書けませんでした。 日々の厳しい状況の中で自分に出来ていないこと、足りないこと、不満なことにばかりに焦点が当たっていて、小さな良いことには気づかなくなっていたのです。
毎晩、3つ良いことを書くことを習慣にすると、日常で良いことを見つけようと意識が切り替わっていきます。自分の意識のフォーカスが自然と良くないことから、良いことへと変っていくのです。
こうなってくると、無意識でも良いことに気づくようになり、いつも感謝の気持ちが湧いてくるようになっていきます。
まとめ
追い込まれると人は被害者意識に取りつかれて他責になり、そして自分の周りの大切な人を非難してしまうことがあります。
状況や出来事に影響されてネガティブな感情に支配されるのを防ぐために、感謝の気持ちでそれを乗り越えていくことが大切です。
そしてその感謝の気持ちを日常的に感じるための具体的な習慣が3つの良いことです。
感謝というパワフルなポジティブ感情を活用するために是非行ってみてください。 きっと自分のモノの見え方が変わっていくことでしょう。