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「1on1研修」3つの問題点と成功のための5つのポイント

上司と部下の定期的な会話を行う「1on1」を導入する企業が増えています。一方で、従来の「人事考課面談」や、個別の「業務進捗ミーティング」などの1対1型面談と区別されておらず、残念ながら「1on1」本来の効果を得られていない企業も多くあるようです。

また、研修会社などの「1on1導入研修」を実施した企業においても、「まだ、うまくいっているとは言えない」という声も多く聞かれ、各社、「どうしたら、1on1の本来の効果が得られるようになるのか」と模索している状況と言えるでしょう。

今回のブログでは、本来の「1on1」と従来の「1対1型面談」との違いや、一般的な「1on1研修」の問題点と、その解決策をご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.そもそも「1on1」とは何なのか?
  2. 2.「1on1」と従来の「1対1型面談」との違い
    1. 2.1.目的の違い
    2. 2.2.頻度の違い
    3. 2.3.テーマ(会話の内容)の違い
    4. 2.4.部下の「会話支配率」の違い
  3. 3.1on1で期待される効果
  4. 4.一般的な「1on1研修」3つの問題点
    1. 4.1.一般的な「1on1研修」の3つの問題点
  5. 5.効果的な1on1ができるようになるための5つのポイント
    1. 5.1.効果的な1on1ができるようになるための5つのポイント
  6. 6.まとめ
  7. 7.「できるようになる」にこだわった「1on1実践トレーニング」とは
    1. 7.1.Biz Mentor「1on1実践トレーニング」3つの特徴
    2. 7.2.Biz Mentor「1on1実践トレーニング」4つの仕組み
    3. 7.3.Biz Mentor「1on1実践トレーニング」の資料請求はこちら


そもそも「1on1」とは何なのか?

1on1とは、シリコンバレーの先進的なIT企業が導入し、世界的に注目を集めている人材育成の手法で、「1on1ミーティング」の略称です。

日本では、ヤフーが取り入れたことで話題となり、現在では多くの企業で導入が進んでいます。

従来の1対1型面談と区別されずに導入されているケースも多く、残念ながら、1on1本来の効果を得られていない企業も少なくないようです。


「1on1」と従来の「1対1型面談」との違い

では、1on1と従来の1対1型面談とは何が違うのでしょうか? 1on1の比較対象としてあげられるのは、「人事考課面談」と「業務進捗ミーティング」です。

これらを、目的、テーマ、「会話支配率」の観点で比較してみましょう。

目的の違い

  • 【人事考課面談】 人事考課のための、目標設定や進捗確認、上司からのアドバイスなど
  • 【業務進捗ミーティング】 業務の進捗確認、他者との調整や上司からのアドバイスなど
  • 【1on1】 経験学習支援による中長期的な部下育成、エンゲージメントの形成など

頻度の違い

  • 【人事考課面談】 半期または四半期に1度 など
  • 【業務進捗ミーティング】 週に1度、不定期 など
  • 【1on1】 毎週、または、月に1~2度など定期的に実施

テーマ(会話の内容)の違い

  • 【人事考課面談】 期初に設定した目標の達成に向けて
  • 【業務進捗ミーティング】 進行中の業務やプロジェクトに関することについて
  • 【1on1】 仕事・プライベートに関わらず、部下が話したいや考えたいこと何でも

部下の「会話支配率」の違い

  • 【人事考課面談】 1~50%?
  • 【業務進捗ミーティング】 1~50%?
  • 【1on1】 70~80%

※「会話支配率」とは


サッカーなどのスポーツにおいて、ある選手やチームが試合時間の中でボールをどのくらい保有していたかを表す指標を「ボール支配率」と言いますが、それを会話に置き換え、一方が話している時間や考えている時間の合計が、会話全体に占める割合を「会話支配率」と表現しました。


このように、「1on1」と従来の「1対1型面談」とは、「似て非なるもの」と言えますが、特に「会話支配率」に大きな違いがあるように、1on1は、部下を主体(主役)とし、部下が話したいことを自ら決めて、部下のために行われる、というところが大きな特徴です。

なお、1on1の導入とは、従来の「人事考課面談」や「業務進捗ミーティング」を1on1に置き換えるということではありません。


1on1で期待される効果

1on1をうまく実施できるようになっている企業では、副次的なことも含め、次のような効果を得ています。

  1. エンゲージメント(絆)や心理的安全性の向上
  2. 業務スピードの向上
  3. 内発的動機づけによる部下の意欲向上
  4. 経験学習モデルによる部下のスキルアップ(成長)
  5. 人材の維持(離職防止・メンタルヘルスの向上) など

1つ目の「心理的安全性」の詳細については別の機会で触れたいと思いますが、Google社の調査・分析によると、チームの効果性に最も大きく影響を与える要素が「心理的安全性」だとされています。

上記に挙げられている効果が、1on1を導入・定着させようとする企業の狙いなのです。


一般的な「1on1研修」3つの問題点

先述のような効果を狙い、多くの企業で「1on1研修」を実施し、上司と部下の定期的な1on1がスタートしています。

しかし、スタートはしたものの、現場の管理職からは、「やり方がよく分からない」「何を話したらいいの?」「うまくできているか分からない」などの声が。

一方、部下からは、「業務進捗ミーティングと何が違うの?」「結局、上司が話したいことを話している時間となっている」など、戸惑いの声が多く聞かれます。

なぜ、このような問題が起きているのでしょうか?

私は、一般的な「1on1研修」には、以下のような、3つの問題点があると考えます。



一般的な「1on1研修」の3つの問題点

  1. 実践の参考となる手本が少ない
    • 一般的な「1on1研修」は、1on1の重要性や必要性の知識のインプットが中心で、実践方法や手本となるような情報が少ない。
  2. 上手くできているのか分からない
    • 実践段階での指導・フォローアップがほとんどないため、「上手くできているのか分からず不安」との声が多い
  3. 上達方法が分からない
    • 前向きに取り組んでいきたいが、どのように上達していけばよいのか分からない


研修全般に言えることですが、「わかる」と「できる」は違うということの典型ではないでしょうか。

特に1on1研修については、参考となる「手本」が少なすぎる、ということが言えるでしょう。


効果的な1on1ができるようになるための5つのポイント

それでは、管理職の皆さんが、先述の本来の効果が得られるような1on1ができるようになるためには、どのようにすればよいのでしょうか? 5つのポイントをお伝えします。



効果的な1on1ができるようになるための5つのポイント

  1. 実践重視の研修を受ける
    • 「知識インプット型」ではなく、手本セッションと実践解説からなる実践重視研修
  2. 「本物」を体験する
    • プロによる複数回の1on1(メンタリング)を経験し、「本物」を知る
  3. スキル向上目標のステップを設ける
    • 3つほどのステップを設け、段階を踏んで上達を目指す
  4. フィードバックを受け改善する
    • 「下手の上塗り」を避けるため、指導者などからフィードバックを受け改善する
  5. 改善と実践を重ねる
    • 改善を意識した練習量に比例し上達する


まとめ

いかがでしたでしょうか? 今回のブログのポイントは以下の通りです。

  • 1on1と従来の「1対1型面談」は似て非なるもの
  • 一般的な「1on1研修」では、効果的な1on1ができるようにはなりにくい
  • その理由は、実践のための「手本」などの情報やフィードバックの機会が少ないこと
  • 効果的な1on1ができるようになるためには、本物を知り、段階的にステップアップし、フィードバックを受けること

少しでもお役に立てていれば幸いです。


参考図書:「任せているリーダーが実践している1on1の技術」著:小倉 広/日本経済新聞社などを参考にし、JRLAにて編集


「できるようになる」にこだわった「1on1実践トレーニング」とは

先述の一般的な「1on1研修」の問題点や、効果的な1on1ができるようになるためのポイントを踏まえ、Biz Mentor(JRLA)では、「できるようになる」ことにこだわった、リーズナブルな総合研修プログラム「1on1実践トレーニング」を開発し、この3月よりサービス(β版)を提供することとなりました。

主な特徴は次のとおりです。

Biz Mentor「1on1実践トレーニング」3つの特徴

  1. 初級・中級・上級に分かれたトレーニングカリキュラム
  2. 上達のための豊富な手本
  3. フィードバックで改善ポイントを知り上達


研修対象者が取り組みやすいように、インプット学習は個別のeラーニングを(確認テストや講師への質問対応あり)、セッションなどの双方向プログラムでは、Zoomなどのオンラインを活用しています。

これにより、集合研修のような時間的な制約を最小限に抑えられるほか、場所を選ばず、リモートワークなどにも対応しています。

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Biz Mentor「1on1実践トレーニング」4つの仕組み

  1. 個々人が時間を調整して視聴できる「eラーニング」
    • 1on1の実践方法を詳しく解説。確認テストあり
  2. 1on1メンティ体験で「本物」を知る
    • プロメンターによる複数回の1on1を体験できる
  3. 研修生同士の練習サポート
    • スキルアップのための実践演習をサポート
  4. 検定とフィードバック
    • 3段階(初級・中級・上級)の検定と課題のフィードバック


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林 英利
林 英利
大和ハウス工業(株)、トヨタ自動車(株)などを経て、プロフェッショナル・コーチ、研修講師として独立。その後、銀座コーチングスクール代表を務め、2019年に(一社) 日本リレーショナルリーダーシップ協会(JRLA)を設立し代表理事に就任。2020年秋より「Biz Mentor」事業をスタート。元 国際コーチング連盟(ICF)日本支部 顧問・ICF 認定プロフェッショナルコーチ(PCC)趣味は、楽器演奏(ギター・ドラム)、4歳の孫と遊ぶこと。 ◎著書:一瞬で自分を変えるセルフコーチング(三笠書房)

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