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リーダーのための負の感情との向き合い方

先日のセッションでチームリーダーであるYさんから、部下の成長を望んでいるからこそ、なおさら湧き上がってしまうどうしようもない怒りについて、どのように感情コントロールしたらいいかという相談を受けました。

人は感じて動く「感情」の生き物ですから、自分の感情だけでなく、周囲の感情にも振り回されています。

職場で「怒りの感情」と「失敗した時の負の感情」に翻弄されることも多いかと思います。

今日はそのような負の感情のとの向き合い方について考えてみました。


怒りの感情について

仕事でもプライベートでも、怒りを感じたり、問題や課題に取り組むとき、どうしてもネガティブな気持ちになって、なかなか取り組めなかったり・・私もそういう思いにおちいったことは何度もあります。

部下にチャンスをあげているのに成果を出してくれない「なんで真剣に取り組まないんだ?」とか、前頭側頭葉型認知症の母については、「参ったな、嫌だな)(なんでこんな思いをしなくちゃいけないの?」などしばしばですし、そんな風に思ってしまう自分が嫌でたまらなく、許せないと落ち込んだりしていました。

ですが、あるメンターから、小さな問題、大きな問題に関わらず、まず最初に起きる感情・・怒りの感情は汗をかくのと一緒でコントロールできないから、そのままでいい・・・そう思っている自分を受けとめてみて・・・それを受けとめた瞬間に、そう思ったことは過去になるから・・・と言われ、目から鱗だったのです。

ああ、そう思ってしまっていいんだ。「嫌だな」という感情を、「あ、今嫌だと感じている自分がいるな」と受けとめた瞬間に・・過去になる! すごいことだと気づいた瞬間でした。


感情の仕組みを理解する

怒りのような感情は「二次感情」で、その気持ちの裏には本当の気持ちである「一次感情」が隠れています。

例えば「期待」「心配」「悲しみ」です。「きっとやってくれるだろう」という相手への期待、「上手くいくだろうか」という心配、「なんで自分はこんな風に考えてしまうんだろう」という悲しみなどです。

怒りの裏側にはそういった感情が潜んでいるので、それを抑えるのではなく、その裏で湧き上がった感情を丁寧に扱ってみましましょう。

例えば、部下に対してイライラしてしまったときは、「ああ、自分は彼(彼女)に期待しているんだな」といったように、怒りの手前にある気持ちに気づきましょう。

そして、その感情抱いていることを受けとめる。これが先に述べた「怒りが過去になる」ということだと私は理解しています。

そのようになれると、相手に「本当の気持ち」を伝えられるようになりずっと楽になります。


失敗を恐れなくなる

リーダーになれば責任も重く、失敗したときの心理的な負担も大きくなります。どんなに優秀な人でも失敗すれば落ち込みますよね。

でも負の感情との向き合い方を身につけておけば、失敗を恐れる気持ちも減らせます。

怒りの感情と同様に「失敗して落ち込んでいる自分がいるな」「悲しいな」と感情を受けとめます。汗と同じなので無理せずそのまま湧き上がってくるものを受けとめます。

そして、自分に対しても、例えば相手がいたとしても「なんで?」と責めないようにします。わざと失敗する人はいないので、はっきり理由が上がってはこないものです。

変えられない「過去」に向かって「なぜ?」と追及しても、前向きな答えは出てきません。

それよりも、「どうやったら次は失敗しないか」「いつまでならできるか」というように「未来」に向かって問いかけたほうがはるかに発展的です。

仕事に挑んだ結果失敗したとして、それをどう受けとめるか、そこから何を学んだか、というように失敗を糧にして・・次に成功を手に入れるかどうかは、負の感情とのあなたの向き合い方次第です。


まとめ

怒りという負の感情と向き合えるようになってきたYさんから「イライラしなくなった」「気づいたら穏やかな自分でいられた」とフィードバックをいただきました。

リーダーとして常に成果を求められているのに、自身の感情に基づくもやもやは厄介ものですよね。

怒りや失敗だけでなく様々な感情のとり扱いに関しても、コーチ・メンターはお役に立てると思いますのでご相談ください。

田部井 茉里
田部井 茉里
1994年パタゴニア日本支社札幌ストアマネージャーとして札幌商圏にて2店舗の立ち上げに成功、2013年GCSにてコーチングを学び、問題解決、人財育成で成果を上げ、2018年マネージャーを退いた後も、エキスパート社員として地域において環境・社会問題にも取り組むとともに、社内外でコーチング・メンタリング個人セッションはもちろん、組織改革の分野においても活動を広げ、資質を活かした人財育成によるライフスタイルの実現を通してクライアントの成長をサポートしている。外資系企業における勤務が一番長く27年になるが、学生時代からカフェ経営に携わり、その後山と渓谷社skier編集部、経理部、Club Med サホロリゾートskiGO、同リゾートモルディブにてブティック勤務、山と渓谷社広告宣伝部を経て札幌移住と、多彩な仕事経験は現在の自身の財産であり、多様な方々にコーチング・メンタリング提供中。

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