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「交渉」の成否は事前準備にあり - 1

「木を切るのに8時間もらえるのなら、私は最初の6時間を斧を研ぐことに費やす。」

これは、第16代アメリカ大統領のリンカーンの言葉です。

事前準備の大切さが分かる名言です。 


何事にも重要な「事前準備」

バスケットボールコーチのボビー・ナイトは、

「勝つ意欲」はたいして重要ではない。そんなものは誰もが持ち合わせている。 重要なのは、勝つために「準備する意欲」である。

と言っています。

政治家もプロスポーツのコーチも、準備の大切さを端的に述べています。

そして、事前準備が大切なのは、「交渉」においても同様です。


交渉の目的をしっかりと認識する

この交渉によって何を実現させたい/何を達成させたいのかを、徹底して追及してみてください。

この目的を明確にすることで、交渉の場での意思決定の際もブレない軸となり、交渉の成否に大きく影響してきます。

事前に目的を明確にするという事は、当たり前で簡単そうに見えますが、どうしても目先の成果に目が行きがちとなります。

この目的をしっかりと認識するという事を普段から意識することで、交渉に限らず様々な場面で活かすことが出来ます。


交渉で目指す目標を明確にする

目的の達成に近づく為の、交渉での目標を明確にしましょう。

目標は数値として設定するようにします。 売買交渉で自分が買手の場合の目標設定について考えてみましょう。

ある部品を仕入れる購買担当としては、安いに越したことありません。 極端に安すぎるというケースは別ですが、一般的にリーズナブル・魅力的な価格は比較的容易に目標値値として設定できます。

一方、高値の場合には、これ以上高いと購入不可となるラインが存在します。 先ずはこのラインが自分にとっての限界値となります。

ここで、一歩突っ込んで、「何故この価格が限界値?」「どんな事があれば、この限界値は変えられる?」という事を考えてみてください。

結果として、条件Aなら現価値は○○までだが、条件Bなら▲▲まで譲歩可能という事が見えてきますので、これらを目標値として設定します。


交渉に臨む前に、目的と目標値が用意出来ていたら、それだけで成功確率は大きく向上します。

事前準備の残り3つは、また次回紹介します。

倉地 修
倉地 修
コーチ・交渉学講座講師。大学卒業後、富士ゼロックス株式会社に入社し海外OEMビジネスのSCM担当となる。プリンター会社の設立でSCM領域の立ち上げ(国内外の商物流整備・SAP R3導入など)を担当。設立した会社へ出向し、外部生産委託(EMS)プロジェクトのSCM領域責任者として1年の半分は中国へ出張し、プロジェクトの立ち上げとビジネス確立に貢献。趣味は、旅行、アウトドア、茶道、妄想

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