未来の自分に助言を求める
いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。
先日手にしたビジネス雑誌に、経営リーダーは「負の感情と如何に向き合うべきか」との記事がありました。
成功していると思われている経営者ほど、失敗や不安を経験しています。
失敗や不安は誰もが経験する避けられないものであるなら、如何に向き合い、補いながら対処することが大切かと考えさせられます。
このテーマは経営リーダーだけでなく、私たちの日常においても示唆するものがあるように感じました。
今回は、自分の感情との向き合い方について考えます。
「将来の後悔」へ向き合う
どのような選択においても、特に転職や起業などの人生での大きな決断となる選択にあたっては、負の感情が襲ってきます。
「失敗したらどうしよう?」、「やっぱりやめようかな。」などと、起きてもいない将来の後悔に苛まれることは、多くの人が経験していることでしょう。
これは、人間が元々持っている脳の習性とも関係しているようです。人間は本能的に危険を避けようとし、安定や恒常性を得ようとします。
これは、先ほどの新たな選択とは真逆の思考で、安定性を打ち壊すもの。よって、「やめといた方がいいよ!」、「わざわざリスクを取らなくても。」と言った思考が湧き上がって来るそうです。
人間の習性として、リスクを回避しようとするのですね。
このように、起こるかもしれない「将来の後悔」を考えると、どうしても思考が保守的になります。
このような思考は、上述のとおり自己防衛本能ですから、仕方ありません。
受け入れましょう。認めましょう。 その上で問い直すのです。「この決定を、将来の自分はどう思うか?」と。
失うこともあれば、得るものもある。当然ながら対策は十分にとって、努力を惜しまないというのは前提になりますが、その上で、何年か後に、自分自身はどう感じるかを素直な思いで想像し、行動します。
立ち止まるのも正解。でも多くの場合、未来の自分は行動に移した自分を肯定的に捉えるだろうと思います。
少なくとも私の場合、そうでした。
耳の痛いアドバイスを求める
経営においても、自分自身の課題に対しても、大きな判断をする時には自分にとって都合の良いことに目を向け、選択する傾向があります。
私には経験がありますし、皆さんにも思い当たることがあるのではないですか?肯定的な兆候が見えれば、盲目的に突き進んでしまう。
視野狭窄となり、柔軟性を失った状態と言えます。 この視野狭窄ですが、本人は認識しづらいようです。
人は不安を抱える程、自分にとって都合の良いものへ意識が向きます。良いとこ取り、というやつ。経営リーダーで言えば、都合の良い発言をする参謀で身辺を固める。
自分自身は安心かもしれませんが、これって危険ですね。周囲には「裸の王様」に見えていたというのは、よく聞く話です。 私自身の経験でも、裸の王様現象はありました。
事業部門のリーダーとして不安な時、自信に欠ける時ほど、耳に聞こえのいい言葉が欲しくなるのです。部下へも聞こえの良い反応を求めていたりしました。
だからこそ、敢えて耳の痛いアドバイスをする部下や仲間を持ち、厳しい意見を求める。
本当の強さとは、違いを受け入れること、変化に適応することだと思いますし、これこそ本当の強さだと思います。
5歳の自分、70歳の自分へ語りかける
最後に、心理学で学んだ過去と未来の自分へ語りかけることについてお伝えします。
迷ったり、悩んだりした時に、幼かった頃の自分、将来の自分に語りかけて会話をすることがあります。
例えば、5歳の自分を思い浮かべ、不安や迷いに苛まれた子供の頃の自分へ、「よくがんばったね。君が頑張ってくれたおかげで、今の僕がいるよ。」と。
次に70歳になった自分を思い浮かべ、“今の自分”に何を語りかけるかを想像します。
「あの時はよく頑張ったな。勇気のいる決断だっただろう。でもそのおかげで、今もイキイキとして生きていられるよ!いい選択だった!」などと、自分自身と語り合うのです。
そんなバカな! と思われるかもしれませんが、結構落ち着きます。
皆さんも是非、尊いご自身と語り合ってください。
苦楽を共にする、最良のパートナーですから!
まとめ
自分の習慣となっている思考や行動パターン、モチベーションの源泉など、客観的に見つめ認識することは大切です。
視野も心も、オープンな自分でいましょう。自分で考えるだけより、メンターとの会話の中で気づくことも多いと思います。
そんな力になれたら嬉しいです。