言われて気づく、対話力の大切さ
いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。
先日、ある企業でマネジメント職に就いている友人から相談がありました。
社内では対話力の足りなさが課題になっている。しかし、何をどうしたらいいのか困っている、と。
「対話力」。言われて久しい言葉ですが、コロナ禍によるリモートワークの導入に伴い、よく耳にするようになった言葉です。
友人の悩みと共に、改めて考えてみます。
問われる対話力の改善
冒頭に挙げた友人からの相談は、コロナ禍となる前は毎日オフィスで顔を合わせ、部下の様子や表情などを見ながら仕事をしていた。それが当たり前だった。
しかし、コロナ禍によって、突然否応なしにリモートワークになった。
当初は通勤時間が省け、効率的に仕事ができるような気になっていた。
しかし2年強の時間が経ち、オンラインによる就業形態は、いくつかの課題も投げかけているように思える、と。
その会社では、全社的なエンゲージメント調査が実施されたそうですが、対話力が低く、意見を交わす機会が極端に減っていることが、課題として指摘されたそうです。
皆さんにも、同様の経験がありませんか?
エンゲージメントとは、一般的には「婚約」や「約束」などと訳されますが、ビジネスにおいては、「従業員が会社に対しての愛着や貢献の意志を深めること」と解釈されます。
エンゲージメントが高い人は、「熱意にあふれ、会社に貢献しようとしている人」ということですね。
ここで日本のエンゲージメントは世界と比べてどうなのか?と疑問に思い、調べてみました。
ある調査報告では、エンゲージメントが高い人の割合は、日本では5%。
これは、全世界平均が21%、アメリカ 33%、東南アジア 24%、東アジア 17%。諸外国と比べても、日本が如何に低いかが分かります。
アジア諸国と比較しても、突出して低いことに愕然とします。
信頼関係を養う
先ほどの友人の話によると、対話力に加えて、もう一つ課題があったそうです。
それは、「本音で話ができない」こと。彼の部下からは、本音で話がしづらいとフィードバックされ、ショックを受けていました。
改めて問われるのは、コミュニケーション力。友人からこれらの話を聞いて感じたのは、心理的安全性が欠けていること。
話しづらい雰囲気があるのは、相手を信頼していないからです。
真面目に聞いてくれない、自分のことに関心を向けてくれない、話したら叱られそう。
そんな思いがあると、特に上司へは相談などしませんよね。
日本での高エンゲージメント従業員の割合の低さは、このような信頼関係の低さに表れていると感じます。
大事なのは、信頼関係。ちゃんと聴く。受け止める。反応する。
リーダーとして当たり前のことと思いますが、なかなか出来ていないのです。
その友人への部下からのフィードバックに、「上司のことにしか気が向いていない。」とあったそうです。
友人には申し訳ないと思いながら、何を言っても無駄。言うだけ損、と思われるだろうねとコメントしました。
上司も部下も同じ人間。信頼感という幹がしっかりしていれば、多少の雨風ではブレないはずです。
心のドアノブは内側にしか付いていない
信頼関係を築く。
まず初めの一歩は、リーダーから歩み寄ること。コミュニケーションという扉を開けましょう。
その扉のドアノブは、内側にしか付いていません。
そうです。気づいたあなた自身が、まず自分の意思で扉を開けて、コミュニケーションの機会を作りましょう。
まずは、自分から勇気を出して!
まとめ
リモートワークという新しい形態によって気付いた、コミュニケーションの大切さ。
目は口ほどにものを言い、と言いますが、言葉だけでなく、表情や態度によってもコミュニケーションを取っていることを感じます。
このようなコミュニケーション力も、メンタリングによって気づき、養うことができるのです!