
1on1ミーティングの効果を高める5つのポイント
一般的に、1on1は30分ほどの時間で行われることが多いようです。
この決して長くはない「30分」という時間の中で、1on1を効果的に行う方法についてご紹介したいと思います。
ポイント1:アイスブレイクに時間をかけ過ぎない
1on1の始まりは、お互いの直近の良かったことや新しいことなどを紹介し合う「Good & New」から始め、明るくリラックスした雰囲気づくり(=アイスブレイク)からスタートします。
しかし、このアイスブレイクに10分近くも時間を費やしてしまい、メインテーマの話をするのに、十分な時間を取ることができなくなってしまっているケースが見受けられます。
アイスブレイクは、相互理解を深める点で役立ちますが、1on1においてはあくまでメインテーマについて部下が話しやすくするためのものです。
アイスブレイクでの話の内容はあまり深堀りせず、時間的には3分程度を目安とすると良いでしょう。
ポイント2:テーマは事前に決めておく
アイスブレイクの後は、1on1のルールの確認などを行い、その上で「今日の1on1では何について話したいですか?」と、部下に話したいテーマを確認します。
すると、部下によっては、「実は…」とここから延々と話を始めてしまう場合があります。
延々と話したのち、上司が「他にはどうですか?」と投げかけ、さらに延々と部下の話が続き、「では、今日はどれについて話しますか?」とその回のテーマが決まった時には、すでに残りあと10分という1on1も少なくありません。
部下に話したいことを話させるという点で、初歩的な1on1としては合格なのですが、1on1の効果をさらに高めるには、もう一工夫必要です。
部下が話したい(聞いてもらいたい)テーマを1on1の前までに考えてきてもらい、テーマの確認の際は「●●の件」(例:「部下育成について」など)のレベルでおさえるようにすると良いでしょう。
ポイント3:ゴールを決めてからスタートする
テーマが確認できたら、本題に入る前に、部下が今回の1on1で何を得たいのか(=1on1のゴール)を確認しましょう。
何事もそうですが、ゴールを意識して進むのと、行き当たりばったりで進むのとでは、効率性の面で大きな違いが生じます。
1on1においても、部下が何を望むのかのゴールを確認し、お互いに認識して進めていくことで、部下の満足度は高まり、1on1に対する取組みの姿勢や、日常の行動にもよい影響を与えるでしょう。
ポイント4:途中で方向性を確認する
テーマとゴールを確認・共有できたら、部下が話したいことから話させるようにします(傾聴モデルの場合)。
上司は「聴き役」となり、部下の話の腰を折らないようにするのが基本です。
そして、必要に応じて、「具体的にいうと?」や「他には?」などと投げかけ、さらに話を引き出していきます。(上級になると、部下の気づきを引き出すため、視点を変えるような質問を投げかけます。)
部下が話したいように話をして、一息ついた感じであれば、「今日のゴールは●●でしたね、ここまで話してみてどうですか?」、「この後はどのように進めていきますか?」などと質問し、部下の希望を確認して、それに応えながら進めていくようにします。
旅行などでもそうですが、計画を立てたものの、実際に始まってみると分かることもあり、計画を変更することもあるでしょう。
1on1もそのような感覚で進めていくと良いでしょう。
ポイント5:気づき・得られたこと、次へのステップを確認する
1on1の最後に忘れてしまいがちで大切なことは、部下に今回の1on1で得られた気づきや感想を確認することです。
本人に口に出させることで、その気づきは頭の中に深く刻み込まれます。
「今日の1on1で得られたことは何ですか?」とズバリと聞いてみると良いでしょう。
そしてその上で、「今日の1on1を踏まえ、次にどのように繋げますか?」と次へのステップを引き出し、行動などを促すようにしてみましょう。
また、次回の1on1の際に、その後を確認するようにすると、さらに効果は高まります。
まとめ
今回は、1on1を効果的に進めるためのポイントをご紹介しました。
あらためて、まとめてみましょう。
<1on1ミーティングの効果を高める5つのポイント>
1)アイスブレイクに時間をかけ過ぎない
2)テーマは事前に決めておく
3)ゴールを決めてからスタートする
4)途中で方向性を確認する
5)気づき・得られたこと、次へのステップを確認する
あなたの1on1にお役に立てば幸いです。