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社員や部下と話すときのコツ

社員とのコミュニケーションに悩むNさんから、相談を受けました。

Nさんは、経営者の立場として社員を指導し、統率しています。

その一方で、社員一人一人の性格や、今置かれている状況を知るために、社員との小さなコミュニケーション(雑談)も大切にしてきました。

しかし、会社の規模が大きくなってくると、全社員とこのような時間を取ることが、徐々に難しくなってきました。

その上、社員の中には、仕事とは関係のない話だからと、ほとんど話をしてくれない者も何名か出て来て、社員とどのような距離感で接すればよいか、掴み損ねていたのです。


雑談の目的や効用を伝えてはみたものの…

Nさんは、小さなコミュニケーションがきっかけで、仕事のアイデアが浮かんだり、仕事上のコミュニケーションも活発になって、抱えていた課題が解決したりと、その“効用”を何度も実感していました。

そのため、仕事以外の話にはほとんど応じてくれない社員にも、雑談の目的や効用を伝え、積極的に話を振るようにしてみました。

そうすると、そうした社員たちも、話には応じてくれるようになりました。

しかし、「雑談=仕事の一環」となってしまい、仕事の話から抜け出せなかったり、話が盛り上がりません。

これでは、肝心の雑談の“効用”も得られず、Nさんも、彼らと雑談をするのは止めようかな…と諦めかけていました。


部下に刺さる「キーワード」に注目してみる

元々、小さなコミュニケーションを通じて、自らも視点を変えて気分転換を図るようにしてきたNさん。

そこで、私はNさんに、そういう社員に話しかけるときには、 「(自分が)視点を変えたいから、ちょっと話に付き合ってほしいんだ」 と切り出してみてはどうか、と提案しました。

そして、自分から色んな話題を振りながら、部下に刺さる「キーワード」を探し、刺さったところを深堀してみるんです。

要は、雑談の目的を“社長のため”として、部下に付き合ってもらいながら、一緒に刺さる「キーワード」を探していくことにしてみました。

社員の「キーワード」を探すという発想はなかったNさん、まずはやってみようと、再びやる気を取り戻しました。


Nさんの後日談

その後、Nさんにお話を伺うと、確実な手ごたえを掴んでいる様子。

刺さる「キーワード」を探り当てると、社員の顔ぱっと明るくなって、それまでと明らかに反応が違ったそうです。

また、Nさん自身も、各社員の「キーワード」を頭に留めて、その話題を定期的に振るようになった結果、社員たちもNさんから「見てもらっている・気にかけてもらっている」という安心感を得られるようになった模様。

こうしたコミュニケーションの方法は、上司と部下のコミュニケーションでも幅広く応用できそうですね。

飯塚 予始子
飯塚 予始子
弁護士。東京大学大学院法学政治学研究科(法曹養成専攻)卒業後、日本司法支援センター(法テラス)のスタッフ弁護士を経て、現在は弁護士法人 丸の内ソレイユ法律事務所に所属する。夫婦や親子の問題、相続・事業承継などの家事事件が専門。ハラスメント問題やコーチ・カウンセラー業界の法律問題、外国人問題なども数多く取り扱う。趣味は、寝ること、こたつに入ってみかんを食べながら海外ドラマを見ること。

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