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ダイバーシティを受け入れる − 違いがあるから学びがある!

いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。

先日、クライアント企業さんの新規事業に関するミーティングに参加しました。

新たな事業交渉を欧州の企業と始めるための覚書を取り交わし、機密事項も共有した上で事業化検討を進めようとしていました。

しかし、その事業部門にとっては、海外企業との事業提携は未経験で、初めて取り組む事業化検討でした。

リスクを最少化しながら、前向きに取り組もうとする事業部門の傍らで、別の事業部門からの参加者が非常にネガティブな意見を出し始めました。

言われて久しいDEI(ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包摂))ですが、上述の経験から、違いを受け入れることの難しさを感じ、そして、その違いに対して謙虚に向き合うことが求められる。

特に変化の激しい世の中においては大切だと感じました。

今回は、この経験について書かせて頂きます。どうぞお付き合いください。


多様性って、よく考えると超身近なもの

「多様性」ということをビジネスの現場で考えると、国籍や性別、宗教の違いなどが思い浮かびます。

これらの違いに対する認識として、日本はまだまだ遅れているように思います。

もっともっと視野を広げて、これまでの認識を改める必要があると思います。

一方、このような大きな観点だけでなく、上述の経験で、多様性とはとても身近なところに存在することにも気付かされます。

当然といえば当然です。人は皆、違う人生を生きてきていますし、それ故に価値観も違う。

身近な存在になればなる程、忘れがちです。

私たちが生きる世界、家族も、職場の仲間も、趣味で繋がる仲間も、皆それぞれが別の価値観を持って生きている。

まさに多様性の塊であり、それが故に摩擦が生まれてしまいます。


違いを受け入れない傲慢さ

冒頭のクライアント企業のこと。

ネガティブな意見を発した人は中堅クラスのマネージャー。別の事業部で海外事業に関わった経験も多く持つ経歴。

その人から見れば、新たに海外事業を進めようとする事業部のことは幼稚に見えたのかもしれませんし、そのやり方自体に異論を抱いたのかもしれません。

確かに物事を進める際には、アクセルを踏むだけでなく、ブレーキを踏むことも必要です。

私はどちらかというとイケイケのタイプなので、このようなブレーキ役の相棒は必要です。

しかしこのマネージャーは、とにかく否定をして、しまいには事業交渉すらやめるべきだと言い張ります。

経験値と取り組み方の違う部門のやり方を受け入れず、否定する始末。

このマネージャーが、もし、自分の経験をもとに、失敗しやすいポイントを助言してあげたり、注意を促していたら、大局的な視点を持つマネージャーだと感心しますが、今回は違いました。

ムシの居所が悪かったのか。。。

いずれにしても、違いを受け入れられず、持論を押し付ける傲慢さが目についたのです。


新たな発見は、過去の延長線上にはない

最近、日本の国際競争力が落ちてきていると耳にすることが多くなりました。

変化の激しい現代ですから、変化に適応し、自ら変化していく姿勢が求められています。

私の経験では、欧米だけでなく、東南アジアなどでも、意思決定のスピードは早く、変化に柔軟に対応している印象があります。

一方、どうも日本はまだまだ過去の成功体験に生き、その延長線上に未来を見据えようとしているように感じてしまいます。

先のマネージャーの思考からも、過去の成功事例やプロセスを金科玉条のごとく捉え、人にも強要するように思えてなりません。

これは過去に生きるのであって、未来に生きているとは思えません。

物事が混在する中では、それまでのやり方を一旦置いて、新たな視点で取り組んでみること。

失敗するかもしれないけど、だからこそ、陥りやすいポイントを示唆してあげる。

そして背中を押す。これ、大事です。


まとめ

まずは受け止めること。客観的に聞き、受け止める。

相手と自分は違う人間。自分とは違う価値観を持つ人と捉える。

私が学んだ心理カウンセリングでは、このことを「離別感を持つこと」と教えてくれました。

たとえ家族であっても、違う価値観を持つ一人の人間と捉える。

このことは、また別の機会に書かせて頂きますね。

多様性を受け入れる。職場からも、戦場からも、争いごとがなくなりますように。

江島 慈明
江島 慈明
石川島播磨重工業、ジョンソン・エンド・ジョンション、ファイザーなどを経て、現在は、現在は日系製薬企業にて、アジア諸国での新規事業創出、ライセンスビジネスモデルの構築に従事。GCS認定コーチ、日本メンタルヘルス協会 公認カウンセラー 趣味:サイクリング(週末60km超のサイクリングが楽しみ)、高校野球観戦(自身も高校野球経験者)

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