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『孫子の兵法』にみる部下を動かす力

先週に引き続き、今週も『孫子の兵法』から、「リーダーシップのあり方」について紐解きたいと思います。


先週のブログを読まれていない方のために、『孫子の兵法』について、あらためて触れておきます(10/18掲載ブログより一部抜粋)。


『孫子』は今から2,500年程前、中国・春秋時代の武将・軍事思想家であった孫武(そんぶ)作による兵法書であり、一般的には「『孫子』の兵法」と呼ばれています。軍事的な思想・哲学、戦略・戦術を記したものではありますが、その内容が、「表記が端的、かつ、抽象化されている」、「政治的優位、かつ、合理的な考え方に根付いている」、「人間心理に対する深い洞察に基づいている」ことから、現代においても「座右の書」として掲げている経営者や指導者が多いとされています。



リーダーが部下に対して持つべき姿勢とは?

さて、前回のブログの内容は、リーダーが部下に対して持つべき姿勢として、「卒を視ること嬰児の如し」について触れました。意味としては、リーダーは部下に対して赤ん坊のように接する(=思いやりを持って接する)ことで、お互いの信頼関係が生まれるという主旨でした。


そのことに関連しますが、今回はもう一歩踏み込んで、リーダーが部下を“動かす”ためにはどうすればよいかを『孫子』の「行軍篇」の一節から紐解きたいと思います。


リーダーが部下を“動かす”ためには?



「卒未だ親附せざるに而もこれを罰すれば、則ち服せず。服せざれば則ち用い難きなり。」


兵士たちがまだ[将軍に]親しみなついていないのに懲罰を行うと、彼らは心服せず、心服しないと働かせにくい。

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人(部下)は、よく知らない、あるいは好意的でない人(リーダー)から注意や指摘をされても、心から尊敬して従うことはまずしないでしょう。もし、従っているとしたら、それは、「面従腹背(めんじゅうふくはい)」ということかもしれません。


*面従腹背:うわべは従順にみせかけ、内心では従わないこと


繰り返しになりますが、相手(部下)を心服させようと思ったら、まずは両者の間に信頼関係を築くことにあります。

今回の「卒未だ親附せざるに而もこれを罰すれば、則ち服せず」も前回の「卒を視ること嬰児の如し」と同様に、リーダーとして覚えておいていただきたい古典の一節であると言えるでしょう。


リーダーの持つべきコミュニケーションスキル

なお、「信頼関係を築く」ことに関しては、私達JRLAでは、リーダーの持つべきコミュニケーションスキルとして、「承認」「傾聴」の大切さを強調しています。最初の一歩として、そんなところから始めてみるのも良いかもしれませんね。​​​​​​​

大石 典史
大石 典史
東証一部上場企業2社を含む4社で法人営業、コンサルタント職、人事総務等を経験。現在は、銀座コーチングスクール(GCS)丸の内校代表、研修講師、パーソナルコーチを務める。国際コーチング連盟(ICF) 認定プロフェッショナルコーチ(PCC)。

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