リーダーとして孤独感を感じるならば。
30代後半から40代にかけて責任が増えてくる中で、孤独感を感じながら仕事をしている人は少なくありません。私自身もその一人でした。
はじめてリーダーになった頃
35歳の時に、製品開発のリーダーを任されました。優秀な両腕がいて、計画を立てればしっかりと動いてくれるメンバーに恵まれていました。
チームビルディングを勉強し、ビジョンの設計とコミュニケーションによって、以前よりもスピード感を上げ、多くの製品を世に出すという成果をあげることができました。
今思えば、孤独感は全く感じていない時期でした。
成果を上げている中で感じる孤独感
孤独感を一番感じていたのは、自分の仕事によって会社の業績が大きく伸びた時期でした。
39歳で本社事業企画部門の課長になり、年齢の割に重要なポジションを与えられた私は、成長事業をなんとか軌道に乗せるために必死でした。
経営層や、各支社の一回りも年上の部長たちへの提言・展開など。その結果、業績はあがり、私と経営層や支社のメンバーとの間には強い信頼関係を築くことができました。が、部下との距離は、大きく開いてしまっていたように思います。
なぜだろうか?
経営層のリクエストに応えるため、仕事のスピードを上げようとする私。部下たちはそのスピードについてこれず、私は「自分でやるしかない」と思うようになり、私と部下たちとの距離は、どんどんと大きくなっていったのです。
コミュニケーションによる変化
44歳で営業部門を任された時には、自分の専門分野と異なる上に、メンバーとの面識は全くありませんでした。
その頃、コーチングに出会ったこともあり、部下の課長やメンバーと、定期的に二人で話す機会を設けるようにしました。
コミュニケーションを積極的にとっていたその頃は、営業成績という成果が現れてこない中であっても、「メンバー全員で取り組んでいる」という充実感を得ることができ、孤独感を感じることは全くありませんでした。業績は後からついてくるということも実感することができました。
変えられるのは自分だけ
この3つの経験からわかることは、「自分からコミュニケーションを取ろうとしていたかどうか」といくことです。
「メンバーに恵まれているか」とか「上席によく思われているかどうか」ではなく、その時に「目に見える仕事の成果があるかどうか」でもありません。原因はリーダーである自分の姿勢にあり、コミュニケーションを変えられるのも自分次第だということが分かりました。
ただ、30代後半から40代にかけて仕事の責任が増す中で、自分だけで全てを解決できるわけでもありません。
孤独感を感じながら仕事を続けている場合は、それを打ち明けられる相手(メンター)を見つけることをお勧めします。
その行動を起こせるかどうかも自分次第。メンバーの満足度はリーダーの満足度につながります。
自分を変えていくことで、あなたは孤独感から解放されるのです。