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戦略よりも組織風土 - Culture eats strategy for breakfast! -

再びコロナ禍の影響が大きくではじめ、東京では三度目の緊急事態宣言が発出されることになりました。

このような状況になると、いつも痛感することがあります。


外部環境の変化が炙り出す、組織の弱点

私の経営する飲食店でも、時短するか、休業するか、出勤なのか、休みなのか、現場での混乱が加速していっています。

これまで経験してきた逆境でも同じでしたが、外部の環境変化に揺さぶられると、組織の弱さや脆さがはっきりと出ます。

今回のコロナ禍でも同じです。 コロナに対応するために店舗で営業時間の変更、メニュー改変、勤務体制のフレキシブル化などを進めていくと、現場は混乱してギスギスし始めます。

これまで表面上は上手く行っていたように見えた人間関係に、歪みが出てきます。

「あいつは自分のことだけを考えている」、「私だけが煽りを食っている」など、他責や被害者意識が頭をもたげるようになり、皆が針を逆立てたハリネズミのようになり、職場は緊張状態になっていくのです。

微妙なバランスで何とかギリギリ関係を保っているような状況で、まさに内憂外患のピンチです。


Culture eats strategy for breakfast

このような状況に陥ると、私はいつも、「あーやっぱり、大事なのは組織風土、社風だなー」と痛感します。

どんなに素晴らしい戦略を展開していても、組織風土ができていないと、ひとたび逆境になったときに一気に崩れる可能性があるのです。

「Culture eats strategy for breakfast」という言葉があります。

「企業文化、風土は戦略に勝る」という意味です。 正にその通りで組織風土を良くするために全力で取り組むことこそが大切なんだと強く思うのです。

しかし、これが難しい。なぜならば、マーケティング戦略などと異なり、組織風土や社風の取り組みは、その進捗がなかなか見えてこないからです。

定量的に把握も難しく、結果も確認できない。

そしてそのうちに効果が出ないと諦めて、ついまた、業績向上のための短期的な取り組みに軸足を移してしまうのです。


マネジメントの目的は管理でなく内部結束

私が尊敬する経営者の方に話を伺ったときに、その方から、「マネジメントの目的は管理ではなく、内部結束なんだ」と言われました。

それを聞いたときに、「経営者やリーダーの役割は組織の内部結束にある」と腑に落ちました。

属人能力に依存しがちな中小企業では尚更、重要な視点だと思います。

最近の二代目、三代目経営者や、組織のリーダーは皆よく勉強しているので、どのような戦略や取り組みを行うべきかということは、よくわかっています。

問題になるのは、それをどうやって現場で実践して、浸透させていくかです。

私も含めて、ここで苦労している経営者が多いのではないでしょうか。

現場での実践や浸透が上手くできないと、その原因を手法に求めて、次々に新しい仕組みやノウハウに飛びつきがちです。

しかし、本当に問題なのは、方法論でなく組織風土にあることが多いのです。


まとめ

なかなか直接的に業績に結びつかず、回り道のように見えますが、 やはり最後に物をいうのは、組織風土や社風です。

危機の時こそ、自分の組織の弱いところに気づくことができます。

コロナ禍の混乱で、組織が崩れつつある今だからこそ、喉元過ぎて熱さを忘れないように、 今度こそ逃げずに自社の組織に向き合っていく決心をしました。

では、「具体的に何をやるか」ですが、それは私以外のメンターのブログの中に多くのヒントがありますので是非、覗いてみてください。


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湯澤 剛
湯澤 剛
大学卒業後、1987年キリンビール社に入社。国内ビール営業、ニューヨーク留学、海外事業担当を経て、1999年飲食店チェーン経営者であった実父の急逝に伴い事業を承継。年商20億、負債40億の会社をボロボロになりながら16年かけて再生、負債も全額返済。現在は、飲食店経営と並行して中小企業経営者向けの講演を全国で行い、コーチングを活用した経営者向け個別相談も実施している。趣味・特技:空手初段

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