リーダーとして身に付けておきたい発信力
ビジネスリーダーにとって、チームを牽引していく事は、最も大切なミッションではあるものの、テレワーク時代になりメンバーとの会話が思うように進まないなど、以前にもまして難しい時代になったのではないでしょうか?
メンバーとの考え方の違いや、会社の方針に異論を唱える部下との狭間に立たされる事も多く、加えて直接的な会話の場も少なくなってしまったリーダーが、このような状況を少しでも改善するためのスキルの一つとして「発信力」について考えてみたいと思います。
思うように伝わらない
リーダーは会社のビジョンやミッションを理解し、チームとしての目標を設定し伝達しますが、同じ内容を話しているにも関わらず、メンバーの理解が一向に進まないばかりか、勘違いされて伝わってしまうという経験はないでしょうか?
ここで疑問が浮かんできます。 自分は、「いつも以上にコミュニケーションを重視して会話をしているつもりなのに、何故伝わらないのだろうか?」と。
なぜこのような事が起こるのでしょうか?
多様化するメンバー
ひと時代前は、良くも悪くも、仕事への価値観や取り組む姿勢などが似た人たちが多かったでしょう。
いまや、リーダーが一生懸命に伝えようとしても、会社への帰属意識が少なくなってきている世代が多くなってきています。
また、価値観の違いなど、多様性が増していることから、解釈の違いなどが大きく影響していると思われます。
いま求められる発信力
上記のように多様化するメンバーに対して間違いなく伝えていくには、どうすれば良いかというと、発信力を身に付けて欲しいと思います。
では発信力とは、何でしょうか?
私が伝えたい発信力とは、「自分の意見や考えを相手にわかりやすく伝えられる能力」の事です。
なんだ、当たり前じゃないか! と言われそうですが、言いたいことや考え方を論理的でかつ分かりやすく表現する事が大切です。
その為には、まずはリーダー自身が「自分の言葉で伝える」事が一番だと思います。
特にミドル層のリーダーは、その上の上司や、経営陣から示された方針などをメンバーに伝える役割がありますが、その内容を示された文書を読み上げるだけでは、まったく伝わりませんよね。
つまり、いかに自分自身で理解して、それを出来れば具体的な事例を挙げるなどして説明してこそ、伝わるのではないでしょうか?
間違いを恐れずに、自分なりの考えを論理的に組み立てて説明し、メンバーと一緒に考え、時には、メンバーに意見を求めるという姿勢も大事ではないでしょうか?
自分の言葉で伝える発信力の鍛え方
最後に、発信力を鍛えるにはどうすれば良いかと言いますと、普段からインプットとアウトプットを繰り返す事だと思っています。
例えば、ビジネス書を読んで、その中のある項目に書かれている内容をインプットしたとします、そしてその内容をメンバーに伝えるには、どうすれば伝える事が出来るかを考えてみる事です。
自分の経験から何か言える事はないか? などアウトプットの模擬練習をしておくことです。
そうすれば、物事を理解して、論理的に説明できるようになると思います。
具体例を挙げますと、例えば経営陣や事業部長などの上司からの経営方針などをメンバーに伝達する場面ですが、前提として、その内容を理解しておく必要があります。
さらに大事な点は、リーダー自身が疑問に感じた点があれば、上司に確認するなど確認しておく必要があります。
その上で、メンバーには、しっかりと一人一人と目を合わせながら説明するという事です。
また上司に確認しても納得のいかない点については、メンバーにも意見を求めて最善策を合意して進めるという行動をすることで、チームとしての一体感を醸成する事が出来るのではないでしょうか?
まとめ
いかがでしたか? リーダーに必要なスキルは、もちろん発信力だけではありません。
しかし、いかに優れた多くのスキルを身に付けていたとしても、発信力が無くては勿体ないと思いませんか?
迷われたら、多くの経験を持つメンター陣に相談してみる事をお勧めしたいと思います。