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主体的に生きる

2021年もいよいよ暮れようとしています。 昨年に続き、コロナ禍に翻弄された一年でした。

飲食店経営者として、店舗の休業に次ぐ休業で本当に混乱の日々でありました。

また個人的にはコロナの影響で面会も儘ならない中で母が86歳でなくなりました。

人生では、不合理や不運と思える出来事や状況に出会うことが多々あります。

経営者やリーダーをやっていると、「なぜ自分ばかりこんな目に合うのか」と 嘆きたくなることもあるかもしれません。

しかし一方、出来事や状況は、それ自体には特別な意味は無いとも言えます。 突き詰めれば、ただ一つの事実がそこにあるだけなのです。

その出来事や状況に意味をつけるのは、自分の受け取り方、捉え方、解釈の仕方です。

私の座右の銘は尊敬する中村天風先生のお言葉、「人生は心一つの置き所」です。

2021年の締めくくりに、激動のこの1年をどうとらえるか考えてみました。


すべては今ここから始まる

コロナに翻弄された2021年、会社の体制や財務もかなり痛みました。 振り返れば大変な一年だったと思います。

一方、この2021年の本当の意味を決めるのはここからの自分の行動なのです。

数年後をイメージして、「今の会社になれたのはあのコロナの時代があったからだ」、 「コロナによって自分も会社も成長できた」といえるためには、 今から何ができるのかを考えることです。

例えば、

コロナによって売上が影響を受けて7割程度に落ち込む、

その7割でもきちんと損益分岐点を越えられるように業務のスリム化を図る、

調理は調理、ホールはホールというように役割をわけていたのを 共に協力して助けあうようになる、など

コロナ禍の影響で店舗や組織がワンステージ上に成長する機会はいくつも見出していくことができます。

コロナ禍という逆境の厳しさをきちんと受け止める一方で、 自分や自社の成長につなげられるポジティブな面をみつけてそこに注力し行動していく。

コロナ禍を降って湧いたような不運な災難とするか、 会社の成長を加速する機会にするか、 2021年の意味を決めるのは、まさに今ここからの自分の考え方と行動です。


厳しい状況から目を逸らさない

一方、すべては自分の受け取り方次第というと 何でも肯定的に捉えようとするいわゆる‘ポジティブシンキング‘になってしまう場合があります。

物事の悪い面でなく良い面を見ることや悲観的でなく楽観的に捉えることは大切です。

ただ気をつけなくてはならないのは、良い面を見る、楽観的に捉えるということが目の前の厳しい状況から目を逸らすことに繋がってしまう事です。

例えば私のケースでいえば、繁忙期で人員が不足して店舗スタッフが疲弊していく中で、 「これは成長の機会」だと言って対応策をとらなければ、大きな問題につながります。

また年末にむけて資金不足の可能性があるのに、 楽観的に捉えて「なんとかなる」という根拠の薄い希望的観測に基づいて何もしなければ倒産ということもあり得ます。

大事なのは、目の前の厳しい現実をまずしっかりと受け止める事。

そして必要な行動をとることです。 その上で、その出来事や状況の良い面を見ていくことです。

すべては自分の心一つと言っても、何でもポジティブに捉えて厳しい状況から逃げてはいけないのです。


まとめ

どんなに救いようの無い出来事や不合理な状況にも、 自分や会社の成長につなげられる面は必ずあります。

厳しい現実はしっかり受け止めて対応しつつも、 自分の成長につながるポジティブな面にみつけて行動することで その出来事や状況の意味を変えていくことが可能です。

状況や出来事に左右されずに自分でそれらの受け取り方を変えていく、 主体的に生きるという姿勢がリーダーや経営者にとって大切です。

激動の2021年は経営者として主体的に生きることの大切さを改めて気づかされた一年でした。


湯澤 剛
湯澤 剛
大学卒業後、1987年キリンビール社に入社。国内ビール営業、ニューヨーク留学、海外事業担当を経て、1999年飲食店チェーン経営者であった実父の急逝に伴い事業を承継。年商20億、負債40億の会社をボロボロになりながら16年かけて再生、負債も全額返済。現在は、飲食店経営と並行して中小企業経営者向けの講演を全国で行い、コーチングを活用した経営者向け個別相談も実施している。趣味・特技:空手初段

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