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知らないことを「知らない」と言える勇気

皆さんは自分の知らない情報や知識を他人から示された時に、「知りませんでした」と正直にいう事は出来るでしょうか?

もちろん、おかれた立場や役割の違いによっては、素直になれる場合と、そうでない場合があります。

特にリーダーともなれば、つい「知っているフリ」をしてしまわないですか?

今回は、そんな時に、どの様に考えておけばよいかという点について書いてみたいと思います。


知っていると思いますが…

例えば、SNSやネットなどから自分が全く知らなかった情報に出会った時には、ワクワクしながら記事を読んで、さらに調べたり試してみたりすると思います。

ところが、仕事上で、チームメンバーから新しいアイディアや最新の情報を聞かされた時は、どうでしょうか?

その時に、「リーダーは知っていると思いますが…」などという枕詞を言われたとしたら、知らなかったとしても、つい「あっ~それね~」と自分にとって既知の情報の中から最も近いものを思い浮かべながら話を合わせてしまいませんか?

もちろん、私にも同じ経験があり、あとで恥ずかしい思いをした事を思い出します。

ここで、正直に、「知らなかった」「ぜひ教えて欲しい」と言うことが出来れば素晴らしいと思いませんか?


知らない事を、知らないと言う

知らない事を、知らないと言えると何が起こるのでしょうか?

メンバーから、馬鹿にされるのでしょうか?

私はそうは思いません。

むしろメンバーとの間に、より強い信頼関係が生まれるのではないでしょうか。逆の立場で考えてみましょう。

メンバーは、「リーダーなのに、こんな事も知らないのか?」と心の中で思うかも知れませんね。

でも、そう思われたとしても、知らないものは知らないのです。

いくら知ったかぶりをして、その場をやり過ごしたとしても、結局は少しも自分にとってプラスにはならないのです。

それよりも、正直に教えを請うことや、後から、そのことについて調べて学ぶことの方が大切です。


リーダーとしての考え方

そうはいっても、リーダーとしての立場が、そうさせることも多いと思います。

だって、格好悪いですもの、自分がリーダーという意識が強ければ強いほど、判断を求められるシーンが多く、的確な判断をする場面で知識が不足している事は致命的だと思い込んでしまうからです。

少し飛躍しますが、登山中に道に迷って右に行くか左に行くかで命の危険にさらされる場面とは、まったく異なりますし、知らない事をキチンと捉えたうえで判断する事の方が、どれだけ有効かは理解できると思います。


知らない事を知らないと言えるための方法

それでは、知らない事を知らないと正直言うためには、どうすれば良いのでしょうか?

最近注目されているキーワードに「知的謙虚さ」という言葉があります。

自分の知らない事に謙虚になり、その事実を冷静に捉えて、考え方を柔軟に変化させていくという能力ですが、この、知的謙虚さを、身に付けるための努力をするということだと思います。

その為には

  1. 他者の意見を尊重する
  2. 自信過剰にならない
  3. 自尊心と知性を区別する
  4. 自分の見解を見直す意思を持つ

といった要素が必要なようです。

歴史的には、「無知の知」という言葉があります。

己の無知を自覚することが真の認識に至るとする真理探究の基本的な考え方として知られていますが、この知的謙虚さを身に付ける事で、今まで以上に判断力が鍛えられると思っています。

知らない事を知らないと受け入れて、謙虚に行動する事で、我々の判断力は大きく向上するでしょう。

また、その判断力を強化するために必要な事は、いかに普段から、様々な情報を収集しておくことではないでしょうか?


以上、「知らない事を知らないと言える勇気」について書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

また、ここまで読んでいただいて、「知らない事」はあったでしょうか?

もし、そうであれば是非、「知的謙虚さ」について、メンターと一緒に学んでみませんか?


山田 武彦
山田 武彦
薬学部卒業後、三共株式会社(現:第一三共株式会社)で、医薬情報担当者(MR)として勤務、その後医薬品の安全性情報(副作用)の収集と伝達部門、IT部門長を経て、日立製作所との共同出資会社に副社長として転籍。総務部門を管掌する中で、社員育成の効果的方法を模索しコーチングを学び、メンター・プロフェッショナルコーチとしての活動を始める。趣味は、ウイスキー、文房具、読書、占星術。

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