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「1on1ミーティング」の点検簿(その2) ~上司がすぐに答えを出さない方がいい理由~

「1on1ミーティング」を進める中で、上司の方からは「答えを上司が与えてはいけないの?」「部下も答えを教えてほしいと思っているのでは?」という質問を受けることも多くあります。

今回は「すぐに答えを出さない方がいい理由」について考察してみます。


部下はもっとよい答えにたどり着けるかもしれない

「「1on1ミーティング」は部下が主役の時間、部下に考えてもらい、答えに気づいてもらう場だ」とは、わかっていても、上司の方は「こうしたらいいのでは」「それは違うよ」という自分の答えがあるのに教えてはいけないのかというジレンマを感じられるようです。

無理もないことではありますが、答えを言わないほうがよいと思える理由は、実はたくさんあります。

① 上司の答えが正解だとは限らない。

上司の方には失礼かもしれませんが、上司が担当者だった頃と顧客や現場の状況は変わっています。

現場の直接的な情報からも遠ざかっている場合も多いでしょう。上司が「私だったらこうする」、というのは必ずしも正解ではないかもしれません。


② 部下のほうが「もっとよい答え」にたどり着けるかもしれない。

現代はVUCAの時代などと言います。テクノロジーの進展も目覚ましい。

このような時代には、上司の答えも正解の範囲内かもしれませんが、部下のほうが時代に望まれるさらにいい答えに気づく可能性があるかもしれません。

上司が先に自分の答えを言ってしまうと、部下はそれに引きずられてしまいます。

素晴らしいアイデアにたどり着くのを妨げてしまうことになるかもしれません。


③ 自分で考えた答えに取り組む方が、意欲を持って取り組める。

上司も部下も同じ正解にたどり着く。

そうなら、上司が早く答えを教えた方が効率がよさそうですが、そうとばかりは言えません。

人は、誰かの考えや指示に基づき行動することには心からの意欲を感じにくいのです。

半面、自分で「こうだ」「こうすればいいかも」と気づき、「やってみます」と自己宣言したことには、はるかに意欲高く行動できます。

結果として、成功する可能性も高まるでしょうし、そうなれば大きな自信を手に入れることになるでしょう。


④ 間違いを知ることで成長する。

部下はこの時点では、残念ながら正解にたどり着けない、間違った方法を見つけてしまうかもしれません。

この場合、上司が軌道修正をしてあげないといけませんから余計に時間を使うことになりますが、無駄足ではありません。

自分で考え答えを探し、それが正しいか間違いだったのかを確認し、そのプロセスをふりかえることで成長します。

常に部下が間違えないように上司が答えを先に与えるのは、ある意味で「過保護」で子どもの成長を阻害するようなものかもしれません。

先に答えを与えられると、「どのように考えたら間違えるのか」「どのような方法は間違いにつながりやすいのか」に気づけないことになります。


答えを教える必要がある場合もある

では、どのような場合にも「答えは言わない方がいい」のでしょうか。

決して、そうではありません。そうでない場合もあります。


① 部下の経験や、情報が少ない場合

新入社員をイメージしていただけるとよいでしょう。自分ではまだ答えを考えるのが難しい状態で無理に求めても逆効果です。その場合、上司のガイドが必要です。


② 決められたルールなどがある場合

この場合には、それに従わなければいけませんし、そのルールを部下が知らなければ教えてあげなければいけません。


③ 緊急事態

目の前で火が燃えているような場合には、「あなたはどうしたらよいと思う?」と聞いている時間はありません。

消火器のありかを示し、操作方法を教えて消化をしじしなければなりません。


まとめ

「1on1ミーティング」はコーチング的な関り方が有効です。

ぜひ、部下の主体性を尊重し成長を促すようにサポートしてください。

今の時点では少しもどかしさを感じても、長い目で見ると大きな成果を実感されることでしょう。

吉森 浩一
吉森 浩一
パナソニックグループでビジネスキャリアをスタートし、その後、大企業など4社で人事部長を務める。自ら企画したアフターファイブの社内勉強会にはいつも数十名が参加。趣味は、卓球・ゴルフ・読書・妻とのウォーキング。

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