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「アウト%」って?:達成の可能性を高める「目標設定」の方法

リーダーである皆様は職場で、目標達成に向かって日々活動されていると思います。

その重要性は認識しつつも一方、「目標設定」の巧拙がメンバーのやる気に直結していると痛感されているのではないでしょうか?

そこで今回は目標設定の留意点を、私の体験も交えてお伝え致します。


目標とは

辞書を引いてみると、目標とは「そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの」とあります。

つまり到達点にきちんと向かっているかどうかを、判断するための目印、ということです。

ということは、到達点との距離や差異を把握できることが、目標設定には必要となります。


目標設定の基本的方法(SMART)

皆さんも良くご存知の「SMART」は、目標設定の視点を5つにまとめたフレームワークです。

念のためSMARTを簡単にお伝えすると以下の通りです。

  • S:具体的に(Specific)
  • M:測定可能な(Measurable)
  • A:達成可能な(Achievable)
  • R:上位目標・全体目標と整合している(Related)
  • T:締め切りがある(Time-bound)

このSMARTは、目標設定の際に留意すべき視点を、英単語の頭文字を使って5つにまとめてあり、覚えやすく使いやすいものです。

しかし私の個人的な感覚ですが、手法的にはシンプルで分かりやすい一方、「立てた目標を達成しようという『やる気』が、なぜか盛り上がらない」ような気がします。


私の興味深い経験

ここで私が「目標設定」に関連して、実際に体感したエピソードをお伝えします。

サラリーマン時代の私は、外資系企業で財務・経理の仕事をしていました。内勤の仕事で担当する業務は伝票処理や帳簿付けに始まって、最終的には事業部の業績管理や中長期経営計画を策定するような「経営企画」の役割も担当しました。

財務経理・経営企画部門としての目標設定は、部門全体としても、部課員個人としても、実は簡単な話ではありません。

営業部門のように顧客との接点が多く、かつ売上・受注など「数値化」できる指標がある部署は、目標設定の切り口は想像が付きやすいですが、人事部門などと同様、経理部門は業績を数値化することが難しく、毎年、年度初めは四苦八苦していました。

そんな時、ある直属の上司がこんなアイディアを考え出しました。

我々『経理部門』の役割は、会社の経理データをタイムリーに正しく把握し、それを社内で活用して、意思決定に使ってもらうことだ。即ち我々のお客様は『社内のビジネスマネジャー』である。


そして、そのビジネスマネジャーを経理的・経営企画的な観点でサポートするためには、御用聞きのように、彼らからの要求にタイムリーに、適切に応える必要がある。従って我々はもっとビジネスの現場に近くなければならない。


いつも自分のデスクにかじりついて『情報集計』や『データ分析』ばかりしていては、顧客ニーズに応えているとは言えない。

その時に経理部員の目標の一つとして提示された指標が「アウト%」でした。

直訳すると「離席率」、つまり自席を離れて、自分がサポートする事業部のビジネスマネジャーと協業した時間数を集計して、その協業時間数を総就業時間で除した数字を「アウト%」としてモニターすることになったのです。

私はこの指標がいっぺんに気に入りました。我々のお客様は「社内のビジネスマネジャー」である、という対象顧客の設定も明確でしたし、意思決定に役立ててもらうために的確な経理データをタイムリーに提供する、という提供価値も合点が行きました。

そして「ビジネスマネジャーの近くで仕事」という発想も、現場の近くに座って仕事をしているからこそ耳に入る会話、臨場感、危機感が体感できます。

私は努めてこの「アウト%」を増やす働き方をしました。すると「困った時や、相談したい時、直ぐ近くにいてくれて有難い!」と、ビジネスマネジャーからは沢山の感謝の言葉を頂きました。

お客様の声を聞きながら仕事をすることに、私はこの上ない喜びを感じたのです。


SMARTによるゴール設定を強化する方法

この私の実体験から、SMARTによるゴール設定に欠けているのは、目標達成のために活動する我々の「気持ち」が採り上げられていないからではないか、と気付きました。

そこでSMARTに加えて「SKK」という3つの要素、即ち

  • S:社会・市場(顧客)
  • K:価値観
  • K:感情

を加えてSMARTゴール設定を検討する、というのはいかがでしょうか? それぞれの要素を簡単に説明します。

S(社会・市場)

SMARTによる目標を達成することで、どういう「社会的」な意義があるのか? また目標を達成することで、市場(顧客)へどのような影響・インパクトがあるのか?つまり目標達成することを、より高い視座で意味付けてみるのです。

K(価値観)

これは目標達成しようとするあなた自身の「価値観」です。つまりこの目標を達成する、ということ自体に自分はどういう価値を感じているのか? また目標を達成する過程において、自分が大切にしたい「価値観」は何なのか? 自分の価値観と照らし合わせながらSMARTを検討すると、設定する目標自体がぐっと身近に感じたり、自分事になってくる効果があるように思います。

K(感情)

これは将に目標達成しようとするあなた自身が抱く「感情」です。その目標を達成したときに「ワクワク」するかどうか?逆に言うと、ワクワクするような目標になっているのか?

このように「SMART」と「SKK」を相互に、行ったり来たりしながら目標設定を検討すると、目標達成の可能性が更に上がるように思います。


まとめ・教訓

ここまで私の体験と共に、目標設定の方法をお伝えしてきました。やはり人間は「感情の動物」です。論理的な側面だけではなかなか行動が伴わない。

「SMART」というロジカルで網羅的なフレームワークに「SKK」という感情的な側面を付け加えることで、より一層目標達成の可能性が高まると思います。

あなた自身やあなたのチームの目標設定をメンターと一緒に設定してみませんか?


砂村 義雄
砂村 義雄
上智大学経済学部卒。外資系大手企業などで財務経理本部長などを歴任し独立。 経営者を対象としたエグゼクティブ・コーチング、及び企業向けにコーチングとコンサルティングを掛け合わせた「協業型コンサルティング」を提供。また「1on1ミーティング」導入支援や管理職研修を通じて、組織開発・企業風土改革のプロジェクトを展開中。名古屋商科大学大学院 経営学修士(MBA)取得

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