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NHK“カムカム”虚無蔵の名言に学ぶ、成長と育成

NHK朝の連ドラ「カムカムエヴリバディ」が先週8日で最終回を迎えました。 三代にわたるヒロインの人生物語と「伏線の回収」で大変話題になりました。

その中で地味だけどすごいのが、松重豊さん演じる伴虚無蔵の存在。「いつ来るともわからぬ機会に備えよ」など、今回は伴虚無蔵の名言に学びます。


朝から名言連発

毎朝8時からのドラマを見るのは会社員時代にはできなかったことです。

先週8日放送の「カムカムエヴリバディ」最終回の視聴率は19.7%(関東地区)だったそうで、視聴率的にはいまひとつかもしれませんが我が家の評価としては、朝ドラ史上最高。

15分でこれだけ楽しませ感動させてくれる娯楽があるでしょうか。

三代のヒロインだけでなく脇を固める役もみな個性的で魅力的でした。いつでも着流しスタイルで、侍言葉を話す伴虚無蔵は特筆すべき存在かもしれません。

そして、この伴虚無蔵が話すことが名言なのです。


「日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えよ」

聞いた時、「うわっ!」と思いました。「日々鍛錬せよ」だけでなく、「いつ来るともわからぬ機会に備えよ」と言います。

虚無蔵は、大部屋の役者として切られ役を20年余りやっている身の上です。

同じ大部屋役者であり、来る日も来る日も役を与えられずに焦る若い五十嵐に、この言葉を投げかけます。

この言葉は虚無蔵からヒロインの大月ひなたにも与えられます。若者たちは後に大きな成功をつかみました。

たしかに好機がいつ来るかは誰にもわかりません。それを待つのは、心折れそうになることもあります。

ただ、好機が到来したときにそれに気づき、それを受け取ることができるのは「備えていた人」であるのも事実でしょう。釣り糸を垂らし続けない限り魚が釣れることはない、ということでしょうか。

劇中では、ベテランから若者に向けられた言葉ですが、「日々鍛錬」「機会に備える」というのは年齢や経験には関係ないように思います。私のような60歳過ぎの者にも必要だなと感じました。

とは言え、毎日努力し続けるのは難しいなぁ、とつぶやく私に、妻は

「頑張りすぎないのも大事。たまには休んでもいい。ジョギングじゃなくてウオーキングにしてね(倒れられたら困るし)。だけど続けること」と。

名言です。


「分かち与えるほどに、輝きが増すものと心得よ」

ヒロイン大月ひなたが米国での成功ののち、英会話講師の依頼を受けるべきか迷っていた時に虚無蔵が投げかけた言葉です。

「そなたが鍛錬し培い、身につけたものはそなたのもの。一生の宝となるもの。されどその宝は、分かち与えるほどに、輝きが増すものと心得よ」

人はみな自分の目的や夢に向かって成長していきます。言わば自分のための努力です。

それをどこかのタイミングからは、部下や後輩の育成にも振り向けていかなければいけません。

管理職の方は当然の役割だと言えますが、公式の役割に関係なく後に続く人がいる限りはこうした心掛けがあることが望ましいですね。

クライアントの一人は、私にこういうことを話してくれました。

「自分が上司や先輩たちに教えられたことや恩に直接報いることはできない。自分ができるのは自分の部下や後輩に、かつての上司や先輩がしてくれたように、何かを残してあげること。それが先人たちへの感謝を示す方法だと思う」

忘れられない言葉です。

虚無蔵さんの言葉からインスパイアされたことをあえてつけ加えるならば、

「人に伝え、教えることで自分の学びにもなる」

ということでしょうか。

上司や先輩、年配者は経験を伝え、教えることによって、自分も成長できるように感じています。


自らの成長へ向けた努力と、部下や後輩の育成、その両方を意識し継続することで、人生の好機をつかむことに近づけるでしょう。

吉森 浩一
吉森 浩一
パナソニックグループでビジネスキャリアをスタートし、その後、大企業など4社で人事部長を務める。自ら企画したアフターファイブの社内勉強会にはいつも数十名が参加。趣味は、卓球・ゴルフ・読書・妻とのウォーキング。

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