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組織に変化をもたらす原因

別れの3月、出会いの4月が過ぎて、5月に入りました。

新年度を迎えて、人事異動や転職などで新しい環境に身を置き、ようやく慣れてきたという方もいらっしゃるかもしれません。

その一方で、自分の居場所は変わらないものの、周囲の人や体制の変化によって、これまでと異なる環境に身を置いたような感覚を持った方もいらっしゃるかもしれません。

実は私も、その一人です。 ただ、面白いなと思ったのは、周囲の人や体制が変わっても、これまでとほとんど変わらない組織もあれば、雰囲気までガラッと変わった組織もありました。

この違いの原因はどこにあるんだろう?と考えたときに、気づいたことをシェアしたいと思います。


変化の度合いが大きいかどうか

一番分かりやすいのは、やはり、変化の度合いの大きさでしょう。

変化の度合いが大きければ大きいほど、組織全体が変わりやすいのは、当然のことです。

たとえば、従来の体制が維持されている組織でも、そこに所属する人のうち1割しか変わらなかった組織と比べて、8割以上の人が変わった組織では、その雰囲気も細かな運用も、大きく様変わりしました。

とりわけ、従来の体制では、属人的な知識や能力に大きく依存していたような場合、その人がいなくなってしまうと、組織全体としても、それまでスムーズに進んでいたことが一気に止まってしまう、ということがよくあります。

特に、私が属している法務の世界は、旧態依然とした体制がいまだに残っており、属人性に依存している部分も大きいため、このような変化を実感する機会がより多いのかもしれません。


人の性質

また、組織に出入りする人の性質によっても、組織全体が大きく左右されます。

たとえば、活発な人や明るい人が入ってきた場合、それだけで組織全体が活動的になることがありました。

他方で、静かな人や集中的に取り組む人が入ってきたことで、組織全体が落ち着き、皆が黙々と仕事をするようなることもありました。

たった1人、お喋りな人が入ったことで、組織間のコミュニケーションが盛んになる一方で、仕事の進み方が遅くなった、というケースもありました。

組織を作っていくに当たって、そこに所属する人の性質がとても大事であることが、こういう例を通じてもよく分かります。


リーダーの性質

ただ、組織全体を変えるほどの変化になるかどうかを一番大きく左右しているのは、やはりリーダーの性質ではないかと思っています。

リーダーが積極的に采配を振るう組織では、人や体制が大きく変わっても、組織内の雰囲気や細かいところまで変化を実感することはあまり多くありませんでした。

逆の見方をすれば、たとえ所属する人や体制を変えたところで、リーダー自身が変わらなければ、組織全体を変える起爆剤にはならない、ということです。

その一方で、リーダーはあまり采配を振るわず、各人の自主性に任せるタイプの組織では、人や体制が変わることで、組織全体が大きく変化しました。

逆の見方をすれば、リーダーがしっかりと手綱を握っていなければ、たとえ小さな変化でも組織全体に大きな変革をもたらしてしまう、ということです。

それだけ、組織を引っ張るリーダーの役割は、責任重大ということですね。



飯塚 予始子
飯塚 予始子
弁護士。東京大学大学院法学政治学研究科(法曹養成専攻)卒業後、日本司法支援センター(法テラス)のスタッフ弁護士を経て、現在は弁護士法人 丸の内ソレイユ法律事務所に所属する。夫婦や親子の問題、相続・事業承継などの家事事件が専門。ハラスメント問題やコーチ・カウンセラー業界の法律問題、外国人問題なども数多く取り扱う。趣味は、寝ること、こたつに入ってみかんを食べながら海外ドラマを見ること。

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