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あなたは見てはいるが、観察していない

今回のタイトルは、広く知られている「シャーロック・ホームズ」の著者であるアーサー・コナン・ドイルが残したとされる数々の名言の中の一つです。

コナンドイルは、医師でありながら心理学に精通していたようです。

他にも「みるべき場所を見ないから、それで大切なものすべて見落とすのさ」という言葉も残しています。

作品の中で、シャーロック・ホームズは卓越した観察力によって、相手の職業や出身など様々な状況を言い当てる場面が数多く登場します。

私は、この「観察」という行動が、とても好きですし、日常でも大切だと思っています。

何気なく過ぎ去ってしまう毎日の中で、小さな変化を見逃さず、そこから新たな疑問を抱き、自分なりに答えを出すことは、楽しいし、特に人間関係を円滑にするためには欠かせない能力ではないでしょうか?

今回は、「観察」する事が、いかに大切なのか、について書いてみたいと思います。


観察する事で、得られる事は?

まず、観察する事で、単に見るだけでなく、様々な関連する情報を得ることが出来るようになります。

そして、得た情報が、自分にとって役に立つかどうかを判断する事が出来るようになり、次にどうすれば最適なのかという「行動」に結びつけることが出来るようになると考えています。

結果的に、日頃から観察する事で、判断力も向上し、スピード感を持って、色々な出来事に対応する事が可能になると思います。


観察する事の大切さ

私たちが、「観察」という言葉に最初に出会うのは、恐らく小学校の時の理科の授業ではないでしょうか?

植物の成長過程の観察や、なにかしらの実験の様子を観察し、そして記録する事を教えられたと思います。

しかし、大人になるにつれて、物事を注意深く観る事を忘れ、ただ目の前の現象を「見る」事に慣れてしまっているのではないでしょうか?

しかしながら、現代社会においては、ただ見るのではなく、いかに注意深く観ながら過ごす事がとても大切な時代になりました。

なぜなら、昔に比べて、物事を、時間をかけて考えながら判断する時代では無くなった事があります。

情報自体も、膨大な量ですし、その大量な情報の中から、スピード感を持って最適な選択をするには、的確な判断をするための訓練が必要です。

そのためには、常日頃から観察力を養っておくことで、対応が可能になるからです。


観察力の鍛え方

では、観察力を高めるにはどうすれば良いのでしょうか?  一口に、観察と言っても、いったい何を観察するのでしょうか?

例えばですが、通勤電車のなかでは、どのように過ごされるでしょう?

通勤電車に乗っている人達を「観察」すると、殆どがスマホの操作に終始しています。これでは、観察眼は高まりませんね。

出来れば、車内の広告や、時には、乗車中の人たちの仕草や、服装に目を向けることで、何かしら気づくことがあると思います。

大切なのは「意識」する事だと思います。 実際に、どのような事に気づくかと言いますと、意識して乗客の行動に目を向けていると、分かり易い行動としては、眠っている人が急に眼を覚ましてキョロキョロしだしたときは、降りる駅が分かるようになります。

また広告などを眺めながら、この広告主は、何を主張したいのだろうかと考えながら過ごせば、その深い意図に気づけて、新しいアイディアが浮かぶかもしれないのです。

ぜひ、チャレンジしていただきたいと思います。


観察力が向上すると、チームはどうなるか

リーダーの役割の一つに、部下を牽引して業績を上げるというミッションがあります。

先に述べたように、リーダーが意識して物事を観察できるようになると、環境の変化に敏感になり、結果的に、物理的、心理的な状況の判断が出来るようになりますし、それ以上に自分自身の変化にも気づけるようになるはずです。

そうなると、チームの結束力も向上し、より信頼関係が深まり、最強のチームが出来上がるのではないでしょうか?

最近では、1on1ミーティングのニーズが高まっていますが、このミーティングの中でも、部下を注意深く観察し、部下が本当は何を望んでいるのか?などと思いながら、話を聴く事で多くの気づきを得られるでしょう。

そして、その気づきをミーティングの中ではなく、普段の何気ない会話の中で活かして欲しいと思います。


まとめ

以上、「観察する」について書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

ぜひ「見る」と「観る」の違いを意識して欲しいと願っております。

コーチングの世界では、「聞」くと「聴く」の違いを学習しますが、同様に「見る」と「観る」の違いも、意識してみませんか?

表面の出来事や、状態だけでなく、注意深く、意識して「観る」事で、必ず新しい発見があると思います。

山田 武彦
山田 武彦
薬学部卒業後、三共株式会社(現:第一三共株式会社)で、医薬情報担当者(MR)として勤務、その後医薬品の安全性情報(副作用)の収集と伝達部門、IT部門長を経て、日立製作所との共同出資会社に副社長として転籍。総務部門を管掌する中で、社員育成の効果的方法を模索しコーチングを学び、メンター・プロフェッショナルコーチとしての活動を始める。趣味は、ウイスキー、文房具、読書、占星術。

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