1on1ミーティングを機能させるには
最近流行りの1on1、会社で導入されている方は多いのではないか。で、うまくいっていますか?
私自身もBiz Mentorでメンターコーチをさせて頂いている身ではあるが結構苦労している。
今日は悩みところを共有しながら1on1を効果的に行うにはどうしたら良いか一緒に考えてみたい。
上司と部下の関係
1on1とは上司と部下が定期的に行うミーティングで特に「普段悩んでいること」「自分のキャリア」など部下に焦点をあてつつ部下の話したいことを何でも聴き、共感していく中で部下の自己解決をサポートしてく面談である。
上司部下の関係がある程度確立してしまっている中で、いつもと違うスタイルで突然
「今日は1on1をやります。何でも安心して話をしてください」って言われても簡単に話せないのが本音ではないか。
ここで大事なのは、仕事モードでの通常の関係をどう遮断するかだと思っている。
仕事上では嫌な上司、苦手な部下だけど、飲みにいった時はとても良好な関係である。
こんなことは無いだろうか。
実はそこには普段の関係をお互い一旦遮断し、一時的に別な環境や場面を設定していることが多い。
飲みにいくことを推奨している訳ではないが、昼間の会議室の中で飲み会のような、仕事モード以外の非日常をいかに作り上げるかが、1on1の成功に大きく影響している。
守秘義務と心理的安全性
会社の会議室で業務時間に行われる1on1では、守秘義務は成立するか。
人事権や評価権をもっている上司に、会社で本音で全て打ち明けることは不安に感じることが多い。当たり前の反応だと思う。
事前に信頼関係を構築しておくことは言うまでもない。
私は正直なところ、1on1での守秘義務は守られるが、話した内容は業務などに影響を及ぼすと考えている。
ちょっと矛盾しているように見えるが、上司である以上、知ってしまった情報により少なからずそれは業務に影響を及ぼすのである。
ここで大事なのは、部下が話しをした情報をどのように扱うかだ。
ポイントは業務に影響を及ぼすことがあることをお互いに確認しておくこと。
また情報開示する場合、必ず部下の許可を取ることである。
例えば「今の話は会社にとってとても大事なので、人事にシェアしても良いかな」「はい、でも私が言ったってわからないようにシェアしてもらえますか」こんなやりとりがされると情報の守秘義務が外れ、合意のもとに開示させることが出来る。
必ず断りを入れ許可を取ることで、部下も安心して話しをすることが出来るようになると思う。
業務ミーティングとの切り分け、グレーゾーンをどうマネージするか
どうしても部下が仕事の話しをしたい、助言や指示を求めてくる場合がある。
1on1は部下の指導の場では無いし、また部下の話しを一方的に引き出すだけでも無い。
上司が自分の考えを話してもその通りにやらせるのではなく、部下が考え、最後は自分で選択実行できるように促してあげる。
日常業務とそれ以外の境目のグレーゾーンにある課題については、より柔軟に対応してあげてはどうだろうか。
繰り返しになるが、選択権・決定権は、部下がもっていると双方が理解した上で進めることが必要である。
まとめ
1on1、なかなか教科書通りに行かないことが多い。
まずは自然体で部下と向き合う時間を持つことが大事だ。
そのためには普段の接し方も含め、信頼関係の構築には十分な時間を割いておかなければならないと思う。
また1on1に対する期待値は、お互いにちゃんと握ってから進めることが大事だと感じている。
考えてもなかなか上手くいかないことが多いので、お試し含め、まずはやってみることから始めてはどうだろうか。