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エンゲージメントを上げる!なぜ?

いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。

エンゲージメント・サーベイ。ご存知の方も多いと思います。

主に、大規模な企業で行われる、従業員満足度調査と呼ばれるものです。

従業員が不満を抱えていないか?職場環境に満足しているか?上司は誠実にコミュニケーションを図っているか?など、たくさんの質問を問われる調査です。

先日、このエンゲージメント・サーベイを実施する、ある企業の人事担当の方と会食をする機会がありました。

その方の話では、サーベイの結果が低く、その対策に苦慮していると。

その根底にあるのは、コミュニケーション不足。上司と部下のものや、職場でのコミュニケーション不足。

実はこのエンゲージメント・サーベイのこと、先月の私のブログにも書きました。

それぞれの気づきは別々のところにあります。

しかし、ほぼ同じタイミングで書くことになり、どうもコロナ禍を機に、働き方や職場環境、職場での人間関係など、これまで蓋をされてきた課題が、一気に噴出してきたのかと感じています。


何のためのエンゲージメントか?

冒頭に書いたように、多くの企業ではエンゲージメント・サーベイのスコアを上げることに注力しているようです。

企業の中には多くの部門があり、それぞれの部門を預かる部門長は隣の部門と比較され、上がった、下がったと一喜一憂する。常に比較をするのです。

お会いした人事部の方も、全くそのとおりですと。なぜわかるかというと、私自身が経験したことだから。

昨年よりスコアが上がって欲しい。隣の部門より、良いスコアであって欲しいと、祈るような気持ちになったものです。

しかし今になって思えば、そのスコアって何のためのものだったのだろうと思います。

本当に部下のことを思ってスコア改善をしようと思っていたのか?本当は自分の上司の目を気にして、スコアを良くしようとしていなかったか?と。

本気で組織を良くしたい。この組織で働いて良かったと思ってもらえるようなチームにしたいと思っていました。

でも、心のどこかに、他の部門よりも良いスコアを獲りたい。

そして、良い部門長だと言われたい、との邪念があったのは否めません。

結局大義のためのエンゲージメント改善ではなく、狭義の自分のためのものだったと思います。


職場での幸福感は、人生の幸福感と同意か?

では、職場で幸福感を得ている人は、本当に幸せなのか?

職場で感じる幸福感と、プライベートな時間に感じる幸福感には、差があるのでしょうか?

ハーバード・ビジネス・レビュー(2022年9月号)では、必ずしもそうではないとする論文がありました。

職場で幸福感を得ていても、必ずしも良いリーダーや良心を持つ従業員だとも言い切れない。

逆に、人生の幸福感を職場に預けている分、逆境に立たされた時のショックは人一倍になるとも。

職場での幸福感は、働く従業員の幸福感とは直接関係がないのであれば、一体何のために良くしようとするのでしょう?


幸せは築くものであり、気づくもの

以前外資系企業に勤めていた時に感じたことですが、とても肯定的なポジティブ表現を使う職場でした。

もちろんそれが悪ことではありませんが、歯が浮くような?と言えばいいのか、どうも聞いていて照れ臭くなるほどのポジティブ表現をしていました。

そこで感じたのは、人間関係の表面的な構造化であること。

本質はどうであれ、とにかく、平穏に明るい職場を作ろうとする風潮でした。

それ自体が、経営層にとっての加点評価であり、本質が見えなくなっていることに残念な思いがした記憶があります。

さて、冒頭のエンゲージメント・サーベイの改善についてですが、評価する側、される側の信頼関係が織りなす結果だと考えます。

「信頼関係の構築」。漠然とした概念ですが、お互いに主従を超えた、一人の人として、敬意を持って接すること。

そして、その前提として、個人が自分をかけがえのない存在だと思うことが大切です。


まとめ

エンゲージメント・サーベイという手段に拠らず、自分自身の幸せを見つけましょう。

幸せとは、世の中で言う成功者になることではないはずです。

身の回りの、意外なところに、ちゃんと幸せは寄り添ってくれているのです。

やっぱり、幸福は自分の人生で噛み締めるもの!

江島 慈明
江島 慈明
石川島播磨重工業、ジョンソン・エンド・ジョンション、ファイザーなどを経て、現在は、現在は日系製薬企業にて、アジア諸国での新規事業創出、ライセンスビジネスモデルの構築に従事。GCS認定コーチ、日本メンタルヘルス協会 公認カウンセラー 趣味:サイクリング(週末60km超のサイクリングが楽しみ)、高校野球観戦(自身も高校野球経験者)

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