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1on1の目的を明確にしよう

マネジャーと部下の定期的な1on1(ワンオンワン)を推奨する企業が増えています。

皆さんはどうでしょうか?

今回は私自身が「部下の育成を目指した1on1」を実践しながら日々改善を重ねる中で気づいたこと、また、社内のマネージャに対して導入をサポートしながら気づいたことをお伝えします。


あなたの1on1の目的は何ですか?

マネジャーと部下が定期的に1対1で行うコミュニケーションの現状を知るために私の周りにインタビューしてみると「部下と1対1で何を話し合ったらよいのか」という未経験マネジャーがいる一方で、実は「既に1on1を実施している」というマネージャーが8割に登りました。

そこで1on1を既に実施しているマネジャーに対して「現在実施している1on1の目的」を尋ねてみると

・仕事の進捗確認

・新たな仕事の依頼

・部下の理解度チェック

・資料のレビュー

などの回答が多く返ってきました。

一方で

・部下の状態確認

・部下の育成

と言った回答はごく少数でした。


部下の認識は?

1on1を既に実施していると回答したマネジャーの部下の皆さんにも同じく「現在実施している1on1の目的」を質問してみました。すると

・仕事の進捗確認

・資料のレビュー

などは出てきましたが、

・自分の育成(成長、スキルアップ)

と言った認識は出てきませんでした。さらには

・目的がわからない

・1on1は実施していない

という回答が少なからず出てくるのです。


目的を共有する

マネジャーが意図している目的を部下が理解していない、それどころか実施しているつもりの1on1の存在すら認識してもらえていない。

この様な状況で1on1を実施して行った結果、何が起きるのでしょうか?

皆さんも想像して下さい。

もし、あなたが誰かに、行き先を告げられずに腕を引かれたとしたらどうでしょう。

相手があなたをどの様な素晴らしいところへ連れて行こうとしていたとしても、手を引かれているあなたは不安が募るばかりではありませんか?

手を振り払ってしまうかもしれませんね。

私が、社内のマネージャに対して1on1導入をサポートするときに、先ずお伝えする重要なポイントは「マネジャーと部下の間で1on1の目的を共有する」という事です。

例えば、「私(マネジャー)の組織目標達成のための進捗確認」なのか、

「あなた(部下)のスキルアップのための課題確認」なのか、

「あなた(部下)の成長のため」なのか、

「相互理解を深めるため」なのかを必ず事前に共有しましょう。

それによってコミュニケーションスタイルも当然違ってくるでしょう。

私は、1on1はダラダラせず30分程度で行うのが良いと思っています。

そのためには1回の目的を一つに絞り、テーマをいくつか決めて、予めお互いに確認しておくことをお勧めしています。


まとめ

マネジャーの役割は、組織目標の達成や、部下の育成をはじめ多岐にわたっています。

部下とのコミュニケーションの目的もいつも同じではありません。


【今回のポイント】

1on1を上手く機能させるために先ず重要なことは、

1.マネジャーのための時間なのか、部下のための時間なのか、目的は何かを明確にして、部下と共有した上で1on1を行うこと。

2.部下のための時間、部下のためを目的とした1on1を1ヶ月に1回は行うこと。です。


今回は、1on1を実施する場合に、最初に注意するべき重要なポイントと感じていることをお伝えいたしました。

皆さんはどの様に感じましたか?

目的を確認し、共有するというのはコーチングの基本に通じるところがありますね。

それぞれの目的で実施する際のポイントについては次回以降でご紹介したいと思います。

田中 剛
田中 剛
1987年、大手メーカー系商社に入社。システムエンジニア、プロジェクトマネージャーとして主に金融業界を担当。数々のプロジェクトを手がけ4度の社長賞受賞。一方で、失敗プロジェクトではチームの崩壊、パートナー企業の離反などに直面、挫折を味わい、コミュニケーションの重要性を痛感。その後、大手顧客向けI Tシステムやサービスの企画・提案を担当。 2004年、世界初の実装技術で特許を取得し、販売実績5万本を超えるヒット商品を開発。また、クラウドサービスなどの企画・開発や、新規事業の立ち上げ、マーケティング施策の企画・実行など、新たな取り組みを数多く手がけた。マネジメントでは中期経営計画策定と組織運営、赤字事業の立て直し、コロナ禍での売上拡大に奔走。 現在は、価値観や強み、ありたい姿を起点とした、新規事業開発、I T人材の育成、リーダーシップ開発、組織開発の研究と実践に取り組んでいる。

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