1on1は流行り物?
このブログコーナーを読んでいただいている方は、1on1についてご存知の方が大半かと想像します。
ここでは私が普段感じている1on1について、議論のネタにしてもらいたく書いてみたいと思います。
今流行りの1on1?
Google Trend で過去3年間の人気度動向を調べてみると、「コーチング」という言葉も「1on1」という言葉も昨年まで微増だったものが、今年は明らかに上昇しています。
特に「1on1」は急増していて、注目具合がわかります。
つい先日も、「1on1」意識調査が新聞に掲載されていましたが、次のことがポイントとしてありました。
・1on1を導入している会社は、大半の上司が1on1が浸透していると感じている。
・1on1は人によって質の差異があると感じている。
・1on1で話す内容が評価に反映していると考える経営者が大半で心理的安全性に疑問も。
どうお感じになりますか?
1on1の意味
そもそも「1on1」という言葉はどこからきているのでしょうか。
私自身は10年以上も前ですが、外資系の会社で働いていた頃、アメリカにいる上司と1on1 Meetingを週次で行っていました。
当時は普通に1対1の報告会議という位置付けでしたら、かなり広義で使っていました。
現在、日本で言われる「1on1」ではもう少し狭義で扱われていると思います。
私の場合、当時のアメリカ人の上司と話すときは、言葉の問題もあり、互いに誤解をしないこと、誠実に基本全てOPENにすることで、互いに信頼感を作ろうと意識していました。
私の評価はいい時もあれば、低くされたこともありましたが、一定の納得感を持てたのは毎週の1on1のお陰だったと思います。
必ずしも上手くいく訳ではない
1on1の想定は、上司と部下のケースが多いでしょうから、当然部下の悩みは上司そのものだったり、利害が伴います。
ですので、一概に評価の対象から外すと言われても、部下にしてみれば微妙な話は避けたいものです。
また、相性とか自己表現にも差異があるので、マニュアルに書いていることをそのまま実行しても違和感なく受け入れられること(人)もあれば、そうでないこともあります。
組織よりも個人のために
冒頭で紹介の意識調査のような課題はその性質上なくならないと思います。
しかし、当事者やひいては会社・組織全体にとって、マニュアルに書いてあることだけでなく、その組織に合った共通認識に沿って運用することがベースになるのではないかと考えます。
それでも社内の1on1では自身の成長や目標達成の加速、解決困難な課題への取り組みには限界があると感じれば、社外のプロコーチを使ってみるのも一計です。
最後はちょっと自己宣伝になりましたが、1on1は会社のためというよりも、まず個々人にとって有益なものだということ。
その結果として会社・組織にとっても有益になるものだと思います。
まとめ
最近の1on1が一時の流行りにならず、定着していくには少し工夫が必要なんだと思います。
不確実で、正解がない。
そして社員のエンゲージメント上げたいならこの処方箋だとばかりに1on1を叫ぶ人もいます。
そんな短絡的なものでなく、もっと本質に迫る議論を盛り上げて、これからもテッパンとして定着することを願っています。