1on1ミーティングは、「第二領域」
みなさん、「1on1ミーティング」の実施状況はいかがでしょうか。
月1回あるいは2回と実施回数は決めているけれども、なかなか実践できていないという方は少なくないようです。
「忙しくて時間が取れない」「急ぎの電話が入ったから、キャンセルして次の予定が決まっていない」。
そういうケースがありませんか。
スティーブン・R・コヴィー氏の名著「7つの習慣」から、1on1ミーティングを実践するヒントを考えてみたいと思います。
第2領域に時間を使おう
「7つの習慣」の第3の習慣には、「最優先事項を優先する」と書かれています。
当たり前だよね、と感じますか?
ところが、本当に優先すべき事項がなかなか優先されないケースが多いというのです。
優先順位を考える時には、重要度と緊急度の組み合わせで考えているのですが、緊急度の方に目が向きがちで、「重要度が高いのに、緊急度が低い」ものがついつい後回しにされてしまいます。
この領域を第2領域と呼ぶのですが、実は、長期的、継続的に成果を上げるために必要なものは第2領域に含まれています。
例えば、人脈づくり、情報収集、健康づくり、ビジネスのミッション策定、来年の計画策定、人材育成などです。どれも重要な事柄です。
1on1ミーティングもこの第2領域に入ります。
部下の育成、モチベーション向上などの施策ですから重要。ただ、緊急ではない(と感じる)。
しかしながら、第2領域にこそしっかりと時間を使おうと、スティーブン・R・コヴィー氏は言っています。
どのようにして、後回しを防ぐのか
では、どのようにして後回しを防げばいいでしょうか。
1.宣言する
チームのミーティングで1on1ミーティングの実施について、方針や計画を宣言します。
1on1ミーティングの重要性と、自分の考えについても丁寧に説明します。
部下にも理解してもらわないと実施のための協力が得られませんから。
2.1on1ミーティングの時間を計算してみる
1on1ミーティングの時間が一人あたり30分・月一回、部下が7人だとすれば、ひと月に必要なのは3.5時間。
ひと月の労働時間は160時間くらいですから、2%ちょっとです。
2%くらいの時間であれば、どうにかなるように感じられませんか。
3.半年先まで日程を決めておく
3カ月、できれば半年先まで日時を決めておきます。上司部下ともに、スケジュール表に記入しておきます。
早めに日程を決めておくという効果だけではありません。
スケジュール表には1on1ミーティングの時間がすでに予定されていることで、そのほかの業務は残りの時間のなかでやりくりせざるを得ないように見えます。
こうして、1on1ミーティングの時間をブロックしておくのです。
4.どうしてもの時には、短時間で実施する
前職では、「キャンセルはしないように」と管理職の皆さんにお願いしていました。
どうしても、という場合には、予定していた時間を短縮してやることを考えましょう。
いつもは30分でやっているなら、15分だけやってみる。
部下がその時話したいと思っていたことを、じっくり15分聴くだけでも1on1ミーティングの効果はあります。
まとめ
1on1ミーティングは、定期的に実行することがまず大事。
短時間でも計画的に進めていきましょう。