
「未来人材ビジョン」に見る、これからの世代に求められている意識と行動
皆さんは、「未来人材ビジョン」はご存知でしょうか?
未来人材ビジョンとは、2022年5月に経済産業省から発表され、今後の人材育成への方向性とその具体策について示されました。
その冒頭に以下の通り書かれています。
「経済産業省は、2030年、2050年の産業構造の転換を見据えた、今後の人材政策について検討するため、「未来人材会議」を設置し、雇用・人材育成から教育システムに至る政策課題について一体的に議論をしてきました。」(経済産業省HPより抜粋)
その報告書になかに、これからの時代に必要となる能力やスキルは、基礎能力や高度な専門知識だけではなく、次の社会を形づくる若い世代に対しては、次のような人材が求められるとあります。
特に次の4点が強調されています。
- 「常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力」
- 「夢中を手放さず一つのことを掘り下げていく姿勢」
- 「グローバルな社会課題を解決する意欲」
- 「多様性を受容し他者と協働する能力」
今回は、その中の一つである「常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力」について、考察してみたいと思います。
これからの世代とは?
さて、求められる「常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力」を考える前に、これからの若い世代とはどの年代をさすのでしょうね。
ここでいう2030年に向けての若い世代とは、以下の年代だと思われます。
- ミレニアル世代(2000年以降に成人を迎えた世代)
- Z世代(1990年代中盤2000年代序盤以降に生まれた世代)
特に、最近話題に上っているZ世代の特徴ですが、いわゆるデジタルネイティブと言われる世代で、その特徴はいくつかあります。
個性を重視し、平等性や合理性を求め、いたずらに時間を浪費する事を好まない傾向があるそうです。
このようなZ世代に、「ゼロからイチを生み出す能力」は備わっているのでしょうか?
ゼロからイチを生み出す能力
ところで「ゼロからイチを生み出す能力」とは、どのような事を言うのでしょうか?
言い換えると、新しいものを創り出す能力と言えます。
それは、特別な人だけに備わっている、特別な能力なのでしょうか?
だとすれば、経産省が求めているという事は、決して先天的な能力ではなく、意識し行動する事で獲得可能な能力ではないかと思います。
つまり、新しいものを創り出すには、多くの経験や、発想の中から生み出されるのではないでしょうか?
では、どのようにすれば、こういった能力を身に付ける事が出来るのでしょうか?
「ゼロからイチを生み出す能力」を伸ばす方法
若い世代には、経験は、それほど多くないと思います。
それを補うには、まずは情報量を増やす事が近道だと思います。
その為には、様々な情報源を持つ必要があります。
情報源と言えば、SNSなどのネットの情報を思い浮かべますが、それらの情報は玉石混交とも言えます。
正しく正確な情報を得るには、やはり読書が最も効率的ではないでしょうか?
え?「読書」ですか?という声も聞こえてきそうですね。
確かに、タイムリーな情報集であれば、ネットニュースなども有効です。
しかし、読書をすることで、今まで知らなかった知識が広がり、結果的に新しい世界が広がることが期待できます。
読書は、言いかえれば、素晴らしいメンターとも言えます。
前を向くための指針を得る事も不可能ではありませんし、なにより少しの金額で好きな時間で学べる最高のアイテムだと思っています。
ただし、その情報も鵜呑みにしない事も大切です。
つまり、得た情報を常に疑い、思い込みに捉われない事も重要です。
他にも、日ごろから、意識してアンテナを高くしながら過ごす事で、蓄積した情報が、ある時に まったく新しいアイディアにつながることでしょう。
まとめ
以上、今回は、経済産業省から発表された未来人材ビジョンを題材に、「常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力」について考えてみました。
ただ、これからの時代に必要となる能力は、決して若い世代だけのものではありません。
現在も部下たちを牽引しているリーダーの皆さんにも、チャレンジしていって欲しいと願っています。