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1年を振り返って、ネガティブなことが多かったときは…

年末年始は、昨年の1年間を振り返り、気持ちも新たに新年を迎えた方も数多くいらっしゃるのではないかと思います。

私も、年末年始にセッションや打合せでお会いする方々には必ず、「2022年は、あなたにとってどんな年でしたか?」「2023年は、どんな年にしたいですか?」という2つの質問を投げかけるようにしています。

あえて“オープンクエスチョン”にすることで、クライアントの皆さんは、頭をフル回転させながら、ご自身の思考や感情の棚卸しをしていくことができるからです。

このとき私は、クライアントの皆さんが、この1年を大きく分けて「ポジティブ」と「ネガティブ」のいずれの方向で捉えているかに注目します。


「ネガティブ」なことが多かったときは…

いざ1年を振り返ってみて、ネガティブな出来事が多かったり、ネガティブな感情を抱くことが多かった方もいらっしゃいます。

特に、年始には全く予期していなかった出来事に見舞われていたり、想定以上のダメージを受けていた場合は、この傾向が強く見られます。

そういう方々は、思い出す過程で再びその時々の感情を思い出し、顔を歪めたり、口数が少なくなったりすることもあります。

こんなとき、私は、無理にお話していただくことはしません。

それよりも、まずはスタート地点に戻って、今この話をしたいかどうかを尋ねます。


「ネガティブ」な話をしたいとき

「ネガティブ」なことでも、ご自身が話すことを望んでいれば、それは私が耳を傾けるべきタイミングです。

なぜなら、それはご自身の思考や感情と真正面から向き合い、これを私に話すことで棚卸ししようという覚悟が備わったタイミングでもあるからです。

こんなときは、私も積極的に耳を傾け、必要に応じて質問を投げかけ、クライアントさんの思考や感情の整理を手助けしたり、異なる視点から意見を伝えてみることもあります。

これは、過ぎ去った1年から目をそらさず、これをしっかりと消化し、それを土台にして新しい1年を築いていくためにも必要な作業です。

不思議なことに、「ネガティブ」なことから目を背けると、巡り巡って再び同じような出来事に見舞われたり、同様の出来事が生じたときに太刀打ちできない、というケースを幾度なく拝見しています。

なので、新年を新たな気持ちでスタートしたい方は特に、このような作業を年末年始の間に終えてしまうことをお勧めしています。


「ネガティブ」な話はしたくないとき

とはいえ、「ネガティブ」な出来事や感情は、時に人の心身を病んでしまうほどの強力な力を持ちます。

にもかかわらず、無理にこれと向き合おうとすると、身体が拒絶反応を起こし、逆効果になることもしばしば。

これは、クライアントさんにとって、まだご自身の思考や感情と真正面から向き合うタイミングではない、ということです。

こんなときは、話すことよりも、ご自身が元気になること・楽しいことを何よりも優先してください。

そう伝えると、真面目な方や勤勉な方は、「でも仕事が…子どもが…家族が…」と、ご自身以外のことを優先しようとしがちです。

しかし、ご自身以外のものを大切にできるのは、【ご自身】が元気であることが大前提であることを忘れないでください。


「ネガティブ」なサイクルから抜け出すには

ご自身が「ネガティブ」なサイクルに入ったときに、自分なりの対処法をいくつか身に着けておくことも効果的です。

私は、「くう・ねる・あそぶ」に関連するものを特にお勧めしています。

クライアントさんにも、

  • 大好きなシュークリームを買って食べること
  • 目覚ましを切って時計を部屋から追い出し、好きなだけ寝ること
  • カラオケに行って、声が枯れるまで好きな歌を歌いまくること

などを、「今日のあなたの最優先課題」として課すこともよくあります。

皆さんも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

飯塚 予始子
飯塚 予始子
弁護士。東京大学大学院法学政治学研究科(法曹養成専攻)卒業後、日本司法支援センター(法テラス)のスタッフ弁護士を経て、現在は弁護士法人 丸の内ソレイユ法律事務所に所属する。夫婦や親子の問題、相続・事業承継などの家事事件が専門。ハラスメント問題やコーチ・カウンセラー業界の法律問題、外国人問題なども数多く取り扱う。趣味は、寝ること、こたつに入ってみかんを食べながら海外ドラマを見ること。

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