1on1でのパワークエスチョン “AWE”って何?
1on1やコーチングの会話の中では、ちょっとしたスキルを使った気づきの誘発を試みます。
とても基本的なスキルではありますが、私がとても大切にしている気づき誘発質問ー”AWE?”について考えてみました。
既成の枠からの解放
人は1人で思考していると、意図せず経験則から自分の限界を設定したり、視野を狭めることで判断基準を設定していることが多いと思います。
仕事や普段の生活においては、選択や決断の連続であり、降ってくるものを次々と処理しなければならず、その時にそうした判断基準はとても役立ちます。
しかし、コーチングや1on1の時間の中では、そうした既成の基準や枠から解放される時間だと私は思っています。
即答よりも本音に迫る
以前、ある会社の幹部社員の方とセッションをしている中で転職についての悩みがありました。
おそらくご自身ですでに結論を持っていたのだと思いますが、何かスッキリしないと感じていようでした。
転職によって何が得られるのか話してもらいました。
3つくらいはすぐに出てきましたが、敢えて「他には?」を何度か尋ねてみました。
すぐに出てきた答えは大義名分で、他には?から出てきた答えは本音に近いものだったと記憶しています。
ご本人は本音を言語化して発することで納得を持って転職活動に取り組んでいけました。
パワークエスチョン AWE - And what else?
この質問ワード「AWE」( And what else?)は、世界中のコーチが使っている言葉で、日本語だと「他には?」となります。
基本スキルの一つですが、非常にパワフルです。
頭の中がぐるぐる回って思考を絞り出し、何かモヤモヤとしたものからすっと解放される感覚に繋がるものです。
それはコーチングの醍醐味の一つでもあり、本人もコーチも知らない気づきが起きることでもあります(ジョハリの4つ目の窓)。
他には?(AWE - And what else?)の効用
転職のトピックだった例をお話ししましたが、関連してもう一つパワークエスチョンである理由をご紹介します。
「転職するか、しないか」という選択に悩んでいたわけですが、「他には?」と言う質問はここでも有効です。
転職という選択に、”その他の選択”がないのかを問います。
仕事においてもプライベートでも、何かを決める時、「やるか、やらないか」、「とるか、やめるか」という判断をしていると思います。
そこに第3、第4の選択がないのかを1on1のセッション相手に聞いたり、自問することは自らの見えない天井をぶち破ることにつながる可能性があります。
まとめ
私の新年の目標の一つは、さらに正しい1on1をさらに普及させ社会が幸福のスパイラルにつながるように努力する、としました。
その理由は他人や社会のためと思ってましたが、AWEで自問してみて、自分のためでもあることに気づきました。
あなたの新年の目標はいかがですか?
そしてAWEの効用をぜひ実践してみて下さい。