部下の主体性を促すリーダーの質問力
年が明けて期末評価に向けて準備をしているリーダーも多いのではないでしょうか?
先日、期末評価に向けて部下との1on1を進めているリーダーの一人であるAさんから、自分のチームでは来期に向けて自身のやりたいことを話せる人は僅か、ほとんどがやってきたことは話せるが、未来について話せないんですよ、という声が聞かれました。
Aさんは日頃から自分ごととして主体的に動く人になって欲しいと伝え続けているし、主体的に未来について考えてほしいと思っています。
ですので1on1ミーティングでは、来期に向けてどうしていきたいのか、部下自身から話して欲しかったそうですが、なぜ部下のみなさんは話せなかったのでしょうか。
そもそも質問しているか
1on1ミーティングで陥りやすいのは、部下が目指しているゴールに対して、進捗や今出せている成果(前回の1on1ミーティングから今回までの)確認をお互いにしてしまうということです。
部下は出せている成果があれば評価をして欲しいので当然やってきたことを話します。
上司も「あの件はどうなってる?」という質問から入るケースも多いでしょう。
課題があればそのサポートについてすり合わせもするかもしれませんが、そもそも今後について聴きたかったのであれば、それについての質問をしているのか・・・
自ら主体的に話して欲しいという上司の要求が強すぎて(思いが強くて)、未来について話しやすい質問をしていなかったということはないでしょうか?
実際に、「質問しないと話さないというのは、やる気がないということじゃないですか」というAさんのリーダーとしての思いも聞くことができました。
でもそれはAさんの思いであって、部下がそのミーティングでしたかったことは、自身が成し遂げた成果を認めてもらうことだったのかもしれません。
リーダーの思いを実現するには
では、Aさんのリーダーとしての思いを実現するには、どうしたらよかったのでしょうか。
自ら主体的に未来について話せる人になって欲しい・・のであれば、そしてそういう習慣が部下にないのであれば、それができる環境を作るのもリーダーの仕事の一つです。
上司にとって当たり前でも、その状態を作るのは部下の成長のためにリーダーができる役割の一つとして、部下のための質問をしてこそ、リーダーの思いが伝わっていくのではないでしょうか。
部下の主体性を促すリーダーの質問力
やってきた成果を認め、次にどうしていきたいを聴きます。
リーダーが聴くからこそ、未来を考える人に育っていく・・
今話せなくてもリーダーが求めていることは伝わります。
そして未来を話せるようになれば、その先の成長へと結びつき、チーム力を向上させることに繋がっていきます。
本来Aさんはそれを望んでいたはずです。まずは聴いて受けとめます。
そして未来を話す部下に、あなたはリーダーとしてどんな質問をしますか?
「あなたのやりたいことを実現するために何が必要ですか?」「それに取り組んでいるあなたを見て、チームメンバーはなんと言うでしょうか?」「そこであなたが得たことを、どのようにチームに活かしますか?」
なるべく状況を客観的に見て答えられるようにしていくと気づきが生まれるでしょう。
それほどリーダーの質問力は影響を与えます。
まとめ
どのような場面でも部下を認めて、話すことを受けとめ、先を促す良質な拡大質問ができると部下との信頼が深まっていきます。
部下の主体性を促すリーダーの質問する力を磨くお手伝いを、コーチ・メンターはさせていただきます。