効果を高める1on1部下向け研修
1on1ミーティングの導入にあたり、上司向けの1on1研修やトレーニングを行う企業が増えていますが、1on1先進企業では、部下向けの1on1研修を実施するケースも出てきています。
部下向けの1on1研修を行う効果とその内容についてご紹介します。
そもそも「1on1」とは
ビジネス社会の人材育成における「1on1」とは、いわゆる「1on1ミーティング」のことを指し、その由来は、米国シリコンバレーの先進的なIT企業にあると言われています。
1on1は、上司と部下の間で月に1~2回ほど、30分程度の時間をとって行われるのが一般的ですが、従来の上司と部下の面談と大きく異なる点は、心理的安全性を高め、部下と上司の絆を強固なものにするのが目的だという点です。業績向上などの成果については、その結果であると言えるでしょう。
また、部下を主体としたミーティングであることも特徴の1つであり、会話における部下の発言比率は7~8割程度になることが理想的と言われています(部下の要望次第ではありますが)。
1on1研修を受けた上司たちの声
1on1の研修やトレーニングを受けた上司からは、部下との1on1をスタートさせる上での、様々な疑問点や不安の声などが聞こえてきます。
例えば、「研修で学んだように上手くいくのだろうか?」「部下が普段の私との違いを感じて、戸惑わないだろうか?」「部下の愚痴を聞くだけにならないだろうか?」などが、良く聞かれる声です。
また、トレーニングを通じて、上司自身が1on1の有効性を感じたことから、「受ける部下側にも、1on1がどのようなものなのかを分かっておいて欲しい」という声も増えてきています。
企業の中には、こうした上司からの声に応えるため、部下向けの1on1研修を行うケースも見られるようになりました。
部下向けの1on1研修とは
では、部下向けにはどのような1on1研修を行うと良いのでしょうか。
まずは、「どうして1on1を行う(導入する)のか?」について、組織のリーダーから説明すると良いでしょう。
ある企業のリーダーは、1on1に関する説明会の際、上司部下の関係性を親子に例えて熱く話されていました。また、前組織で1on1を導入して得られた成果や手応えなども、参加メンバーの納得感に繋がっていたようです。
次に、「1on1とは何か」についての説明です。従来の上司と部下の面談と何が違うのか? 特に「部下のための時間」であり、上司が部下の応援者となって、部下が話したいことを何でも安心して話せる場、ということを強調します。
目的や特徴を認識した後は、具体的にどのように受けたら良いかを説明します。事前の準備、1on1当日の流れ、終わった後にすべきことなど、部下が1on1を受けているイメージを持てるようにしましょう。また、上司がどのようなスキルを使うのかについても、概要・全体像を示すことも有効です。
そして、1on1のデモセッションを行って見せたり、デモセッション動画を視聴させるなどすると、より理解が深まるでしょう。
最後には質疑応答を行い、疑問点を全て解消させた上で、上司と部下の1on1をスタートするようにしましょう。
まとめ
私は、1on1をボードゲームのように捉えると良いのではないかと思っています。ボードゲームには「ルール」があり、効果的に進めるための「攻略法」があります。
プレイヤーである、上司と部下がそれぞれ、1on1のルールや効果的な進め方を知っていることで、1on1で得られる本来の効果が得られやすくなるでしょう。
上司向けの研修やトレーニングだけではなく、部下向けの「上手な受け方」研修を行うことをお勧めします。
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