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「承認」と「達成」で働く満足を高めよう

1on1ミーティングを行う意義は、いくつかの基礎理論に基づいて語ることができますが、ここでは、「ハーズバーグの二要因理論」について少し触れたいと思います。

ときに、企業経営の3要素とは昔から「ヒト・モノ・カネ」と言われ続けてきました。

ちなみにヒトが一番大切だから筆頭にあるのですが、日経ビジネスの記事にはキャッシュを生み出す強さの順番と書かれていました。

「そうですとも!」と膝を打ちました。やはり、ヒトに焦点を当てたマネジメントが大切なのですね。


ハーズバーグの二要因理論

この理論では、ヒトの「働く満足」を高めるには、不満足の要因と満足の要因に分けて考える必要があるとしています。

そして、この二つの要因を並行してアプローチしていくことを提唱しています。

不満足の要因には、人間関係や職場環境や労働条件などがあります。

満足の要因には、仕事そのものや責任の有無などがあり、その影響度の上位には、「承認されること」と「達成すること」が位置付けられています。


「承認」することの効果

この「承認」ですが、私のつたない体験を振り返ると、自らが承認されていないと感じた時は、必要以上に自分の力を発揮することはなかったように思います。

時として、ここから外してほしい、辞退させてほしい、という感情まで起こっていました。

要はシブシブ、仕方ないから仕事をしている状態です。自分の意見など求められていない状態ですね。

反対にこんなことがありました。

業績不振の子会社を自社に吸収合併したことがあって、当時の私の組織も14名の方を受入れたのですが、受入れ当初から徹底的にウェルカムを連発しました。

彼らにも直接お伝えしましたし、組織全体にも事あるごとに歓迎の意を示し、それこそ「承認」を徹底したのです。

すると、彼らは業績不振の事業を見事に復活させ、そこから3年連続で利益予算を達成してくれたのです。


「達成」することの意義

次に「達成」ですが、この厳しい経済環境でも、個人やチームの目標を達成し続けている組織は厳然として存在します。

そこには明らかに活気があります。

仕事柄いろんな組織に赴いて夜の懇親会などにもたくさん参加させていただきましたが、目標達成している組織の懇親会はうるさいほど和気あいあいとしていました。

特に若い世代がイキイキとしているのを感じます。この活気は、自身が成長していることの証でしょう。

成長の自覚は根源的な喜びです。「達成」には自己実現という意義があるのでしょう。


1on1で「承認」して「達成」をサポートする

そこで1on1ミーティングですが、それは「承認」して「達成」をサポートする最適の場です。

そもそも1on1はメンティの為の時間です。しかもそこはメンティが自由に発言ができる場です。

それこそ1on1のメンターを務めるリーダーが、メンティを最大限に「承認」している場なのです。

またそこで会話されるテーマは、メンティ自身の目標達成や課題解決などです。

そのゴールに向かって、メンターは100%応援するマインドで伴走していくのです。

まさに、メンティが目指す「達成」を目標にしている場なのです。


まとめ

「承認」と「達成」は、働く満足を高めます。それは個人と組織の成長へとつながります。

リーダーのみなさんが、1on1ミーティングを実践することで、それは可能になるのです。

松木 幹一郎
松木 幹一郎
東証1部上場の電気機器メーカーにて、役員・理事などを歴任。現在は非常勤顧問として、組織開発の支援。新入社員時代は、営業担当として飛び込み営業から開始、若い頃は売れずに苦悩の毎日を過ごす。中間管理職時代では、徹底した新規顧客開拓により担当エリア内顧客シェア90%を獲得し、年間売上を300%にまで拡大、事業基盤を構築。現在は、組織開発の内部実践者としてオフサイトミーティングなどを実践。全国にファシリテーターを108名育成し、組織開発の礎を構築した。趣味は、サッカー、ウクレレ、カラオケ。

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