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課題、問題、その前に!

2023年もすでに1カ月が経過しました。

みなさんは現在どんなことに取り組まれていますか。

「やらなくてはいけなそうなことはたくさんありそうなのだが、整理ができない」「困っていることはあるのだが、どこから手を付けたらいいのか」、という方も多そうですね。

では、みなさんにとって本当の問題や課題はどうやって発見したらいいのでしょうか。


そもそも、課題とは何か

問題や課題、同じような意味で使うことも多そうですが、そもそもどのような意味なのでしょうか。

まずは課題。課題というのは、「問題を解決するために具体的に取り組む行動」のことです。対策、解決策、と言い換えてもよさそうです。

課題が何かを知るためには、まず「問題が何か」を知る必要があります。

その上で、問題の原因を分析し、その原因に有効な対策を課題として取り組むことになります。

課題は、一つの問題に対して一つとは限りません。むしろ複数の課題が見つかることが一般的です。

複数の課題があれば、優先順位をつけて取り組みます。


では、問題とは何か

問題とは、ありたい姿(理想的な状態)と現在の状態との間のギャップのことです。

ありたい姿が100万円/月の売り上げを上げることであり、現状は80万円/月であれば、20万円がギャップということになります。

問題は売り上げが20万円足らない、ということですね。

20万円の不足を解決するための方策、例えばチラシを配ろう、飛び込み営業を増やそう、割引キャンペーンをしよう、などが課題です。

組織や自分にとっての理想的な状態=ありたい姿が明確になっていないと、問題はわからないということになります。

問題がわかりませんから、課題もわかりません。

何となくこういうことに取り組んだことがよさそうだ、と考えた行動や対策は、課題として本物ではなさそうです。


ありたい姿から、考える

いま何をしなければいけないのかという整理が必要な場合には、「私はどうありたいのか」「私の組織の理想的な状態とは何か」から考えましょう。

これを考えることで、現状とのギャップである問題が明確になります。

さらに、このありたい姿はできるだけリアルに思い描くことが効果的です。

それが実現したらどんないいことが起きるのか、どんな気持ちになるのか、周りの人たちはどのように言ってくれるだろうか、など。

その状態が明確であればあるほど、課題に取り組む意欲が増してくるでしょう。

部下と1on1ミーティングを行う時なども、ありたい姿から考えてもらう、ということが大切です。

いきなり「何に取り組むの?」「何が問題なの?」と聞くのではなくて、

「本当はどうなっていたいの?」「どういう状態になっていれば理想的?」と聞いてみましょう。

この部分がしっかり聞ければ、問題や課題の部分は案外すんなりと見えてくることもあるものです。


まとめ

コーチングでは、GROWモデルというセッションの型があります。

ゴール(ありたい姿)を思い描く→現状をふりかえりギャップを明確にする→取り組みの選択肢を検討する→何に取り組むかを決める。こういう流れです。

忙しい時ほど、原点に立ち返って考えることが、効果的、効率的な方法と言えます。

吉森 浩一
吉森 浩一
パナソニックグループでビジネスキャリアをスタートし、その後、大企業など4社で人事部長を務める。自ら企画したアフターファイブの社内勉強会にはいつも数十名が参加。趣味は、卓球・ゴルフ・読書・妻とのウォーキング。

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