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明日の自分を信じられるか

たとえば、社員全員が持ち回りで記事を作成する業務。

自分のノルマをサクサクこなす人がいる傍ら、1本目の記事作成にもなかなか手をつけられず、締め切り間際になってようやくお尻にりに火がつく人がいます。

たとえば、TO DOリスト。

毎日次々とリストが更新されていく人がいる傍ら、リストに記載する仕事は増える一方、いつも締切に追われている人もいます。

前者と後者の違いは、「やるか・やらないか」。

しかし、その背後を深く掘り下げていくと、「やる」につながるヒントが見えてきます。


「なぜ」やるのか ー他人の中の自分ー

持ち回りで記事を作成する業務にフォーカスしたときのこと。

売上に直結する業務でもなく、後回しにする社員が後を絶ちませんでした。

ところがある部署では、常勤よりも時短勤務の社員の方が、「やる」率が圧倒的に高かったそう。

その理由を探ってみると、時短勤務の社員は、勤務時間が限られている分、後回しにしがちな記事作成に最初に取り組んでいることが分かりました。

「時間を制限される」ことが、「やる」につながる可能性を導き出していたのです。

またある部署では、年次が下になればなるほど、「やる」率が反比例して高くなったそう。

その理由を探ってみると、年次の若い社員は、記事作成を「自分の仕事」として捉え、取り組んでいることが分かりました。

その一方で、年次が上がれば上がるほど、他に任される仕事も増えるせいか、記事作成は「誰かがやってくれる」「自分がやるべき仕事ではない」という思いが強くなるようです。

「自分事」と捉えることも、「やる」につながる可能性を導き出す、というわけです。


「なぜ」やるのか ー自分の中の自分ー

次に、TO DOリストにフォーカスしたときのこと。

自分のリストである以上全てが「自分事」のはずですが、その中でもやる・やらないの濃淡が生まれます。

意識的にせよ無意識的にせよ、自分の中で優先度をつけて取り組んでいるのです。

このときも、「時間を制限される」、つまり緊急度の高い業務は、優先的に取り組まれていることが指摘されています。

その一方で、緊急度は低いけれど重要な業務は、後回しにされがち。

しかし、その重要性を「自分事」として捉えていればいるほど、優先度も上がるそうです。

このよい例が、転職活動。

今勤める会社の目の前にある業務に忙殺されて、後回しにされがちです。

しかし、転職の必要性を強く感じていたり、「早く転職したい!」というモチベーションが高ければ高いほど、優先度が上がるというわけです。


まとめ

このような「時間を制限される」状況の中、「自分事」として捉えられるか、という2つの視点。

これを、幼いお子さんを抱えながら時短勤務に励むとある社員の方は、「明日の自分を信じられないからやる」と端的に表現していました。

明日やればいいと思って先延ばしにしても、明日になれば、子どもが熱を出すかもしれないし。

保育園が集団感染で突如閉鎖するかもしれない。自分が風邪を引いて倒れるかもしれない。

これまで何度も、自分の事情やその他の事情で計画通りに進まず、裏切られた経験があるからこそ、「明日の自分は信じない」というわけです。

「明日の自分は信じられないからこそ、やる」私たちビジネスパーソンは、誰もが肝に銘じたい言葉ですね。

飯塚 予始子
飯塚 予始子
弁護士。東京大学大学院法学政治学研究科(法曹養成専攻)卒業後、日本司法支援センター(法テラス)のスタッフ弁護士を経て、現在は弁護士法人 丸の内ソレイユ法律事務所に所属する。夫婦や親子の問題、相続・事業承継などの家事事件が専門。ハラスメント問題やコーチ・カウンセラー業界の法律問題、外国人問題なども数多く取り扱う。趣味は、寝ること、こたつに入ってみかんを食べながら海外ドラマを見ること。

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