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個人の目標とチームの目標

1on1ミーティングはメンティのための時間です。

したがって、そこで話すテーマもメンティが自由に決めることが推奨されています。

するとそこは一見、チームや組織から離れた個人の世界のようにも思えますが、話を進めて行くと、個人的なテーマもチームの掲げる目的や目標にしっかりつながっていることが見えてきます。

そこに気づくとき、メンティはより一層課題への解決や目標への達成に意欲的に取り組んでいけるように思えます。


忙しすぎる中間管理職

私も今まで多くの1on1を社内外で行ってきましたが、そのメンティの大半は中間管理職を務める皆さんです。とにかく日々忙殺されている方々です。

とくに課長職になると、ほぼプレーイングマネージャーとなっています。

そんな多忙を極める中間管理職の方々との1on1では、「ワークライフバランス」と「権限委譲」への取組みが多々テーマに上がります。

そこには自分の後継を育成できていない将来への不安、忙しすぎる自分のようにはなりたくないと見つめるメンバーの気になる視線、またプライベートや家庭で過ごす時間が圧倒的に不足していることへのストレス、などがその根底にあるようです。


個人の目標はチームの目標につながる

1on1でこのテーマの話を聴いてみると、「ワークライフバランス」には「権限委譲」が必要なことは、皆さん既にしっかり認識されています。

さらに話を聴いていくと、ワークライフバランスが仕事の生産性にもつながることが見えてきます。

まずは、権限委譲することで「承認」を得たメンバーが自律的に行動するようになります。

そうして主体的に目標を「達成」することで大きな働きがいを感じ、成長が加速します。

それはチームの大きなリソースとして蓄えられます。

また、「ジブンジカン」などワーク以外の時間を計画的に創り出すことで、今まで以上に仕事を早く片付けることが習慣となり、結果として生産性が高まる。

また違った世界に視野が広がり、そこからワークにつながる気づきや学びも生まれる。

そしてワークにしっかり従事できる健康維持にもつながる。

これらのことが、チームが掲げる中長期的な成果目標につながっていき、働く仲間が幸せになるというチームの意義目標にもつながっています。


チームを視座に質問してみよう

実際の1on1では、こんな質問を使うことで、そのつながりに気づくことができます。

「その目標とチームの目的は、どのようにつながっていますか?」

「それが解決すると、チームやメンバーにどのような影響がありますか?」

「その向き合い方を、メンバーはどのように感じてくれますか?」

「その行動の結果、チームはどのように変化していますか?」

いかがでしょう。


まとめ

そもそも、人は組織への所属の要求と組織への貢献の意識を持ち合わせています。

今自分が抱える課題の解決や目標への達成が、チームへの貢献につながることに気づき、腑に落ちたとき、それは確かな内発的動機付けになるはずです。

1on1でそんな気づきを引出していきましょう。

松木 幹一郎
松木 幹一郎
東証1部上場の電気機器メーカーにて、役員・理事などを歴任。現在は非常勤顧問として、組織開発の支援。新入社員時代は、営業担当として飛び込み営業から開始、若い頃は売れずに苦悩の毎日を過ごす。中間管理職時代では、徹底した新規顧客開拓により担当エリア内顧客シェア90%を獲得し、年間売上を300%にまで拡大、事業基盤を構築。現在は、組織開発の内部実践者としてオフサイトミーティングなどを実践。全国にファシリテーターを108名育成し、組織開発の礎を構築した。趣味は、サッカー、ウクレレ、カラオケ。

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