マインドフルネスが引き出す責任感とロイヤリティ意識
いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます。
今回はマインドフルネスが与える、ビジネスへの効果を考えたいと思います。
先日ある大手企業の役員と、その方が管掌する新規事業の責任者とお会いしました。
その新規事業の責任者は30歳代半ば。とてもイキイキと仕事をされているのが印象的でした。
その姿を見ながら、マインドフルネスについて思いました。
マインドフルネスとは、もともとは仏教の教えで、「今、ここに気持ちを向け、集中している状態」と言われます。
まだ来ていない未来を憂うのではなく、また、過ぎ去った過去を悔いるのでもなく、「今、ここを生きることに集中する」と言う充足した心の状態です。
先の見えない現代だからこそ、このマインドフルネスは注目されています。
今回は、とある企業の中で繰り広げられている、新規事業から見えたリーダー像について書きたいと思います。
リーダーの胆力が生み出すマインドフルネス
上述の役員と新規事業責任者の会話を伺いながら感じたのは、信頼感。
新規事業責任者は、その事業の足りないところを認識しつつも、今できていること、揃っているデータなどについて自信を持って語ります。
その姿勢には心理的安全性が備わり、挑戦とする姿勢があるのです。
一方、役員からは「ああしろ!これやれ!」などと言った命令的な発言は一切なく、期待しか語りません。
日常的にも、定期的な報告以外には細かい指摘はせず、困ったときに手を差し伸べるだけだそうです。
ここまでされたら、事業責任者としては責任感と会社や事業へのロイヤリティを感じない訳はないですね。
人を育てるのは、リーダーの腹の座り方、「胆力」次第だと感じました。
3分の1のチェンジリーダーを探せ!
私自身の新規事業に関わった経験を振り返って感じるのは、3分の1のルールです。
新しい事業を始めるにあたり、共感して協力してくれる人はせいぜい3分の1。
もっと少ないか?残りの3分の2は高みの見物をしたり、無関心な人たち。
この3分の1はチェンジリーダー。こう言う人たちが、世の中を変えていくのでしょう。
日本人は完璧主義だと言われます。
かつて海外でのビジネスで、「日本人はPerfectionist(完璧主義者)」と言われたことがあります。
良いか悪いか別として、日本人の特徴のようです。
完璧を求めると失敗を認めることができず、すると新しいことに挑戦できなくなります。
失敗しないためには、何もしないことが得策だからです。
でも、これでは何も変わらない、変えられない。
だから、変化を必要とするときには、失敗を受け入れること、失敗はするものだと考える胆力が、リーダーには必要だと改めて感じます。
やっぱりペッパーミルが必要!
大いに盛り上がったWBC、そして、大活躍した侍ジャパンの選手たち。
ヌートバー選手のペッパーミルのパフォーマンスは、一気に有名になりました。
このペッパーミルは胡椒を挽く(グラインド)ことに由来し、身を粉にして働く、一生懸命に働くことを指し、「目標を達成するために努力し続けること」を意味しているそうです。
一度やると決めたことだから、「やり通すんだ!でも、やり続けるのとは違う」先ほどの役員が言われた言葉です。
やり通すと言う言葉には、「やるべきことを、しっかりとやり尽くす」との思いを含みます。
コミットメントですね。でもただやり続けるのとは違う。ここが経営判断を求められるところでしょう。
私自身の経験や周囲から聞くことでも、事業判断を短期で行うことが多いのですが、今回出会った役員と新規事業の責任者の関係から、リーダーの胆力の大切さ、そして実務担当者の諦めない意欲、リーダーとフォロワーのペッパーミルが大事だと感じました。
まとめ
リーダー自身が浮き足立っていては、部下を受け入れる胆力は持てません。
まずは自らのマインドフルネスを高め、そして次代のリーダーを我慢強く育てていく。
「他人のふり見て、我がふり直す」私自身、自分を謙虚に見つめ直す必要を感じました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!