MENTOR'S BLOG
ブログ詳細

catch-img

「肩書」の効用と限界

先日、ある大企業の部長職の方と、「肩書」の話で盛り上がりました。

「肩書」に対するイメージやその利用価値が、時代や世代と共に大きく変わってきた、というのです。

特に会社や組織で働く人々にとって、「肩書」には効用も限界もあることに気づかされる視点だなと感じ、皆様にもシェアしたいと思います。


「肩書」の効用

その方曰く、一昔前は、「肩書」の効用が非常に大きかったといいます。

〇〇高校、〇〇大学出身で、〇〇業界の〇〇会社に入社し、〇〇職まで勤め上げている。

〇〇という資格を持ち、〇〇という組織で〇年間所属してきた。

そうした「肩書」は、その人の優秀さや信用度を計る基準として使われてきました。

だからこそ、就職や転職の際にプロフィールを書くときも、その優秀さや信用度を計る指標として評価されそうな「肩書」を自ら選択し、あるいは作り出すことに重点が置かれてきたと言います。

こうした「肩書」の効用は、どの世代でも、今の時代でも、まだ根強く残っていますし、一定の指標としての役割を担っているのも事実だそうです。


「肩書」の限界

もっとも、一昔前は、「肩書」さえあれば十分戦えたものの、今の時代は、「肩書」があっても不十分か、むしろそれが足かせになってしまう、と言います。

つまり、「肩書」も限界を迎えている、というのです。

「肩書」が限界を迎えた原因は、その方曰く、大きく分けて次の2点にあります。

1つは、指標として機能しなくなったこと。もう1つは、賞味期限の問題です。

個々人が多様化し、社会が多様化した結果、解決すべき問題も課題も多様化した現代では、「肩書」のある人が必ずしもその解決に適任とは限らない、という事態が頻発するようになりました。

要は、「肩書」が物語る「優秀さ」や「信用度」が、多様化した現代における指標として機能しなくなってきた、というのです。

そうなると、「肩書」だけでは戦えず、その背後にある、「何をやってきて、何ができるのか、将来何をしていくのか」を具体的に語る力(語れる力)が、求められています。

また、今正にその時点では価値のあった「肩書」も、10年後、5年後、下手をすると半年後には、もう意味をなさくなっていることがあるというのも、今の時代の特徴です。

それだけ、時代が極めて速いスピードで変化しており、「肩書」がそれに追いつかなくなっているのです。

そうなると、自分が今持っている「肩書」が、将来、「使えない」というレッテルを貼られ、足かせになってしまうこともあると言います。


今を生きる力

こうした時代を生きるために、今の私たちにはどんな力が求められているのでしょうか。

書店やネットには、この問いに答えを出そうとたくさんの情報が溢れています。

その方と話していた中でも、

  • 時代の変化に食らいついて対応するスピード感
  • 「肩書」に頼らない、課題の本質を掴む真の実力

など、答えになりそうな視点は浮かびながらも、それ以上具体化するのも難しいぐらいの抽象レベルでの議論に終始してしまいました。

とはいえ、確固たる答えがないからこそ、個々人の多様化を活かせる時代になったともいえます。

そういう意味では、あなただけが持つ個性や視点が、その切り口になりそうですね。

ぜひ、コーチやメンターの力を借りて、あなただけの力を掘り起こしてみてください。

飯塚 予始子
飯塚 予始子
弁護士。東京大学大学院法学政治学研究科(法曹養成専攻)卒業後、日本司法支援センター(法テラス)のスタッフ弁護士を経て、現在は弁護士法人 丸の内ソレイユ法律事務所に所属する。夫婦や親子の問題、相続・事業承継などの家事事件が専門。ハラスメント問題やコーチ・カウンセラー業界の法律問題、外国人問題なども数多く取り扱う。趣味は、寝ること、こたつに入ってみかんを食べながら海外ドラマを見ること。

Contact
お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください。
03-6884-7730
平日 9:00-18:00
管理職の1on1スキルを確実に向上。

人気ブログ記事ランキング(月間)