ベンチャー企業で1on1は定着するのか?
最近、コーチングや仕事の関係でベンチャー系の企業社員と話をすることが多くなりました。
私自身は100名程度のベンチャーから1500名程度の会社で勤務したことがありますが、今ほど1on1は注目されてきませんでした。
時代や環境が変化し、もはや正解はないとも言われるビジネス環境の中で、1on1を導入する会社が多くなる中、ベンチャー企業で1on1が定着できるのか?について考えてみました。
ベンチャー企業の1on1導入
起業して10数名の頃であれば、互いに目指しているものは明確だったものが、社員数が50名を超え始めると、意識的にコミュニケーションに工夫をしないといけないものの、まだボトムアップの力とアメーバのように自在に課題に取り組みながら高速で事業が前進している体感があると思います。
しかし社員が100名前後になると、社内で分業が必要になり、互いの顔と名前も怪しい人が出始める。
このあたりになると、経営陣はエンゲージメント対策として1on1に興味を持って導入する会社が多いのではないかと思います。
特に、それまでフラットな組織で動けていたものが、グループやチーム、部署といった単位をまとめる役目を負う人が嫌でも出てくる頃です。
多忙な毎日の中でのコミュニケーションの主役は業務そのもののための1on1が主流なので、1on1の定義を曖昧にして進めると、結局従来の業務打ち合わせと何ら変わらないものになる危険があり、それは私自身も経験してきました。
ベンチャー企業が飛躍する時
マネージメント力を求められつつもハイプレイヤーであることが前提になることが多いので、短期間での結果を求めると、例えばじっくり傾聴などしていられない、という面もあるのかと思います。
しかし、本来一人一人の社員が持っている力を引き出したり、その可能性を互いに信じることができるようになれば、チームの力はレバレッジが効いて、やがては会社全体が爆発的に伸長する底力になるはずです。
無論、その組織がスケールアップし飛躍していく過程では幾つもの壁が立ちはだかります。
そんな時、組織内に心理的安全性と互いの信頼があれば、壁に跳ね返される確率は必ず下がります。
その土台の大きな要素になり得るのが正しく定着した1on1ではないかと思います。
1on1は誰のため?
1on1は会社が導入したから、という事がきっかけかもしれません。
しかし、1on1が定着するか否かは、1on1によって上司も部下も将来に向けて対応力が身に付くのだという意識が認識できると定着していきます。
もしあなたの会社で1on1を推奨されているのであれば、本来の意味、あなたにとってのメリット、部下にとってのメリットを今一度認識いただくことが定着の第一歩と私は思います。
まとめ
わずか30年前はまだインターネットは一般に普及しておらず、GoogleのGの字もなくビジネスにおいても情報量の流通は今からすればごく限られていました。
現在では、1on1についての情報も瞬時に多くを学べます。
それでも30年前と同じように、実際に人と人がコミュニケーションする時は人それぞれ、いや、一回一回どう会話が発展するかわかりません。
ぜひ、1on1を楽しみながら、自らの成長の栄養にして欲しいと願うばかりです。
ベンチャー企業の多くは、若い経営者が独創的な商品やサービスを使って価値を創造し、豊かな社会づくりに寄与する活動をしています。日本の未来は明るい!と思う今日この頃です。
※ 正しい1on1の中身について、ご興味あればぜひJRLAまで。