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1on1研修で本当に管理職は変わるのか?

大手企業などを中心に広がる1on1ミーティング。

「ウチの会社でも、管理職向けに1on1研修をやった方が良いのだろうか?」「でも、本当に効果があるのだろうか?」と考えている、人材担当者・責任者の方は、少なくないのではないでしょうか?

そこで、今回のブログでは、弊社のサービス「1on1実践トレーニング®︎」(以下「当トレーニング」)を導入された、ある大手企業での事例をご紹介したいと思います。


「人に対する興味が全く湧かない」という部長職のAさん

当トレーニングは、1on1本来の効果を生み出すことができるようになるためのスキルとマインドを養うもので、「知識」「体験」「練習」「評価」の4つの要素から成り立つ、管理職向けのトレーニングプログラムです。

1つ目の「知識」の中では、直接的な1on1のスキルや進め方をインプットするだけではなく、1on1に役立つ各種のリーダーシップ理論や、自分自身の過去を振り返り、自己理解を深めるための演習などが含まれます。

Aさんは、自己理解を深める演習の中で、次のように記入しました。

「人に対する興味が全く湧かない(必要以上に部下に語りかけない)。そもそもの考え方として、業務に影響はないだろうとの考え方が根底にある」(Aさん)

また、部下に対する「効果的な動機づけ」の単元においては、次のような記入も。

「部下のモチベーションを上げるような対策を見つけることができません」(Aさん)

我々や、会社側の事務局メンバーは、Aさんの今後を見守っていくことを確認しました。


部下の変化・成長につながった過去の体験からの気づき

「知識」の前半では、上述の通り、部下との関係性を深めることや、部下のモチベーションを高めることに関心のなかったAさんですが、後半の「支援型リーダーシップ」を学習している中、過去のご自身の体験を振り返ったことで、小さな変化がありました。

以前、異動してきた攻撃的な態度を示す部下と複数回の面談を重ねた結果、冗談も言える間柄にまで関係が良くなり、その部下は、今では周囲とのトラブルもなく、立派に組織の一員として頑張っていることを、演習の中で気がついたのです。


メンティとしての体験から、気づきやメンターのあり方を学ぶ

当トレーニングの2ヶ月目からは、「知識」に加えて「体験」が始まります。具体的には、ビジネス経験が豊富で、プロコーチとして活動する社外メンターからの1on1を継続的に受けることです。

はじめてプロメンターの1on1を体験したAさんは、次のような感想を抱きました。

「さすがにプロという感じで非常に話しやすく、自分の考えがスラスラ言えた。『メンターの役割とはこういうものなんだ』ということを実践形式で学んだ」(Aさん)

「体験」の次は「練習」も加わります。練習は、研修対象者同士の相互の1on1セッション練習を行います。

はじめて1on1のメンターとして体験したセッションでは、

「傾聴し続けることは、自分が思っていた以上に難しかった」(Aさん)

との感想を示した一方で、メンティとして受けたセッション練習では、

「自分の中では、人への関心が薄いと認識していましたが、本セッションを通じ、実はそうでは無いと気付かせていただきました」(Aさん)

との感想を持たれました。

この感想を見たときは、我々事務局メンバーのほか、当トレーニングの導入責任者である、専務執行役員のBさんからも、思わず笑顔が出るほどでした。


さらなるAさんの変化

「知識」「体験」「練習」が進むにつれ、我々事務局メンバーには、Aさんが1on1メンターや部下の成長支援を担う上司としての自覚が高まっているように感じられました。

「進行ばかりに気を使い、話の内容に集中することがなかなか難しいです。回数をこなしていくことが重要であると感じました」(Aさん)


「部下やスタッフとのコミュニケーションの必要性を改めて認識させられた」(Aさん)

当トレーニングスタート時に、「人に対する興味が全く湧かない(必要以上に部下に語りかけない)」と述べられていたことを思えば、Aさんの部下とのコミュニケーションに対する考え方が、大きく変化したと言えるのではないでしょうか。


まとめ

今回は、1on1研修で管理職は変わるのか?について、Aさんの事例をご紹介しました。

1on1研修を行うのであれば、1on1のスキルややり方についての解説はもちろん必要ですが、管理職の内面から変化させるためには、自己理解を深めたり、自ら体験してみたりすることが、とても重要であることが分かります。

Aさんは、まもなく当トレーニングを終えて、実際の部下との1on1ミーティングがスタートします。

部下の方の変化などについては、別の機会にご紹介したいと思います。


1on1実践トレーニング®︎については、こちらをご参考ください。

林 英利
林 英利
大和ハウス工業(株)、トヨタ自動車(株)などを経て、プロフェッショナル・コーチ、研修講師として独立。その後、銀座コーチングスクール代表を務め、2019年に(一社) 日本リレーショナルリーダーシップ協会(JRLA)を設立し代表理事に就任。2020年秋より「Biz Mentor」事業をスタート。元 国際コーチング連盟(ICF)日本支部 顧問・ICF 認定プロフェッショナルコーチ(PCC)趣味は、楽器演奏(ギター・ドラム)、4歳の孫と遊ぶこと。 ◎著書:一瞬で自分を変えるセルフコーチング(三笠書房)

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