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1on1で紡ぐ対話型マネジメントの力 Part2

前回のブログでは、部下の能力を最大限に引き出すことに焦点を当てた、新たなマネジメントスタイル「対話型マネジメント」が、1on1の場でなぜ有効かというお話をしました。

今日は対話型マネジメントを、1on1の場でどのように活用するのか、具体的に何をしたらいいのかを考えていきます。


対話型マネジメントを1on1でどのように活用するのか

実際に対話・コーチングをマネジメントに取り入れ、1on1で活用するにはどのような方法があるか、3つのスタイルを紹介します。

1つ目は、対話型・コーチングセッションを構造的・継続的に実施する、シンプルかつ本格的なコーチングを活用します。

「一週間に一度、30分」というように、ある程度まとまった時間を使って、定期的かつ継続的に、部下の目標達成やスキルアップをテーマとしたコーチングセッションを行います。

セッションにおいては、上司・部下という関係性は一旦脇におき、純粋にコーチとコーチングを受ける人という対等な関係で対話をします。まさにこの機会は1on1の場が適しています。

2つ目は、必要な瞬間に、その場で短くコーチングします。

仕事の流れに沿って必要なタイミングをつかみ、3分間、もしくは10 分間といった短い時間で、ポイントを絞ったコーチングを行う活用法です。

活用場面としては、営業に出かける前や、大切なミーティングのプレゼンの前などが考えられるでしょうか?

この方法は、1つ目の構造的・継続的なコーチングセッションの補完として活用することもできます。

そして3つ目は、コーチングスキルや概念を、ふだんのコミュニケーションに取り入れる・・・コーチングスキルやコーチングの考え方を前提に、マネジメントをするという方法です。

日々のコミュニケーションにおいて、オープン・クエスチョンや、アクノレッジメントを増やしたり、短期的な問題解決を超えて、目標達成や能力開発に焦点を当てて関わることを意識したりします。

コーチング型マネジメントを実践する際に重要なのは、目標および成長に向けて行うということです。

コーチングの「聞く」「相手を認める」という面にばかり目を向け、「目標に向けて行う」という対話の目的を忘れてしまうと、結果としてコーチング要素のある対話ではなく、ただのおしゃべりや、出口のない会話になってしまうので注意が必要です。

こうしたコミュニケーションが1on1の場で出来ているかどうか、常に振り返っておくことが大切です。


部下との信頼構築が1on1の成果に繋がる

コーチング型マネジメントを1on1で取り入れ成果を上げるには、部下との信頼構築も大切になってきます。

以下を検証してみてください。

※部下との信頼関係構築度チェック

  •  部下一人ひとりとコミュニケーションを十分とっている
  •  部下との約束や約束の時間を守っている
  •  必要な情報を部下たちにスピーディーに共有している
  •  部下一人ひとりのゴールや進捗状況を把握している
  •  部下からの報告を待つだけでなく、自分からも適宜声がけをしている
  •  タイミングよく部下の目標達成や成長に気づき、そのことを伝えている
  •  前進や成長のための厳しいフィードバックも伝えることができ、相手もそれを受け止めることができる
  •  部下が気軽に相談に来る
  •  問題が起きたとき、部下からいち早く報告がある
  •  部下から業務改善や新しい取り組みの提案がある

 いかがでしょうか?コーチング型マネジメントが効く土壌をつくることが大切、というのがお分かりいただけると思います。

コーチング型マネジメントが機能するか否かは、「部下やメンバーとの信頼関係」にかかっています。

その土壌を作る場としても1on1の場は効果的です。


まとめ

もしあなたがどんなに卓越したコーチングスキルを身につけようとも、信頼関係なしには機能させることができません。

ここで今一度、一人ひとりの部下やチームメンバーとの信頼関係を見直し、必要に応じて信頼関係強化に取り組んでおきましょう。

次回のブログでは、「1on1で紡ぐ対話型マネジメントの力 Part3」として、対話型・コーチング型マネジメントを1on1で使う効果的な場面を考えていきます。

リーダーとして効果的な1om1の習得・実践に興味のある方は、以下もご参考ください。 https://www.bizmentor.jp/1on1_pt_lp

田部井 茉里
田部井 茉里
1994年パタゴニア日本支社札幌ストアマネージャーとして札幌商圏にて2店舗の立ち上げに成功、2013年GCSにてコーチングを学び、問題解決、人財育成で成果を上げ、2018年マネージャーを退いた後も、エキスパート社員として地域において環境・社会問題にも取り組むとともに、社内外でコーチング・メンタリング個人セッションはもちろん、組織改革の分野においても活動を広げ、資質を活かした人財育成によるライフスタイルの実現を通してクライアントの成長をサポートしている。外資系企業における勤務が一番長く27年になるが、学生時代からカフェ経営に携わり、その後山と渓谷社skier編集部、経理部、Club Med サホロリゾートskiGO、同リゾートモルディブにてブティック勤務、山と渓谷社広告宣伝部を経て札幌移住と、多彩な仕事経験は現在の自身の財産であり、多様な方々にコーチング・メンタリング提供中。

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