戦闘機パイロットが教えてくれた「フォロワーシップ」と「リーダーシップ」の関係
いつもBiz Mentorのブログを読んで頂き、ありがとうございます。今回はリーダーシップとフォロワーシップについて書かせて頂きます。
リーダーシップと言うことばはよく耳にします。私もリーダーとして組織運営に携わり、失敗を重ねました。それでも、出会った人から教わったな〜と、つくづく感じます。
元戦闘機パイロットが教えてくれた、フォロワーシップの大切さ
20年来のお付き合いをさせて頂いている、元 航空自衛隊 戦闘機パイロットのNさん。Nさんは私より年上の方ですが、いつも気さくにお付き合いくださる素晴らしい方です。
幹部自衛官として飛行部隊のリーダーをされたNさんへ、「リーダーシップとは?」と質問した時に返ってきた言葉は、「フォロワーシップがあって、初めてリーダーシップは成立するものです。」というものでした。
要は、リーダーだけでは不十分。リーダーを支えるフォロワーがいて初めて、成り立つ相互信頼関係だと。リーダーだけでは、良いチームは生まれない。
「リーダーがリーダーシップを意識するように、フォロワーもフォロワーシップを意識する必要がある。」
説得力のある説明でした。
リーダーとフォロワーが織りなす、自律したチームワーク
私はリーダーシップについては多くを学び、ビジネスでも経験してきました。
「リーダーシップ」という言葉を、改めて辞書で調べてみると、「集団メンバーが目標達成に結び付く行動を促していく能力」と書かれています。
生活や仕事の中で、一人で果たせることには限界があります。仲間とチームを作り、英知を集結し創造する。
その時、進むべき指針を示し、仲間の理解を促し、牽引する人をリーダーと呼ぶ。
更に大事なことは、リーダー以外のメンバーが、自律的な協働を行うこと。
リーダーが示す目標を達成するために、一人一人が自分自信の役割を認識し、意思を持って行動する。このリーダーとフォロワーの自律的な協働関係が、強いチームを創る。
元パイロットNさんの言葉を借りれば、「全てのメンバーが自分の役割を最高に果たさないと、強いチームにはならない。なぜなら、個人の仕事の集合がチームの成果だから。」
年下のリーダーを信じて、一緒に仕事をしてくれた仲間
リーダーシップとフォロワーシップに関して、思い出される経験があります。
以前、外資系企業で統括責任者をしていた時、部下の一人だった営業部長のSさん。その方は私より10歳年上でした。
中途入社の私とは違い、生え抜きのベテラン営業部長。私のことは頼りない上司に見えていたでしょう。
先日Sさんから、転職後8年ぶりに電話を頂きました。嬉しかった! 当時、私たちが一緒に行動するときと言えば、それは、お客様へお詫びの訪問をするとき。
お客様から厳しいお叱りを受け、二人で苦い酒を何度飲んだことか。
しかし、苦しい時ほど、私は逃げずに取り組みました。そして、Sさんはいつもフォロワーとなって、助けてくれました。
経歴も年齢も違う私達でしたが、リーダーとフォロワーの小さなチーム。
今振り返ると、私はリーダーだったと言うより、リーダーという役割を懸命に演じていただけ…。とにかく、Sさんというフォロワーがいてくれたからこそ、成長できた貴重な経験です。
当時、16名のチームメンバーがいました。リーダーとしての私は、皆にはどのように映っていただろう? 独りよがりなリーダーだったかもしれません。
振り返れば、恥ずかしくなるような思い出です。しかし、当時のメンバーのYさんが、「僕は江島さんのフォロワーになって支えますからね。」と言ってくれたことがありました。何度も言ってくれました。私はこの言葉に何度支えられたことか!
よし! この経験を信じよう! これからはメンターとして、フォロワーシップを発揮していこう!