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1on1で紡ぐ対話型マネジメントの力 Part5

「未来のリーダーシップ : 1on1で紡ぐ対話型マネジメントの力」を連続でお届けしています。

いよいよ終盤になってきましたが、対話型(コーチング型)マネジメントが活きるときとして、使う具体的な「タイミング」はどんな時なのかを、今回のPart5でお伝えします。


対話型(コーチング型)マネジメントを使う具体的な「タイミング」

まず、必要なタイミングとはどんな時かです。

対話型(コーチング型)マネジメントについて理解し、興味や関心を持って部下やメンバーと継続的に関わっていくと、徐々に対話型コーチングが必要なタイミングがわかるようになってきます。

例えばどのような時かというと「仕事やプロジェクトの開始から終了まで」は代表的なタイミングになります。

1) 仕事やプロジェクトの開始時

部下やメンバーが何か新しいことにチャレンジするとき、または重要な仕事を始めるときは、その前にこれから起こることを予測し、それに備えていきます。

また、スタートを共有することで、その後も自然と話しやすい環境が整います。

例としては、

  • 新しいポジションについたとき
  • 新しい仕事や大きな仕事を担当するとき
  • 目標設定をするとき
  • 重要な会議、プレゼンテーション、営業の前

などがあります。

2) 仕事やプロジェクトの途中段階

途中段階においても日常の業務の中では、計画通りに物事が進まないことも多々あります。

そのようなときはどうしたら効果的に進められるかを検討するために、次のような視点を部下やメンバーと共に扱います。

  • 計画の変更や生じた問題への対応
  • プロセスにおける学びを引き出す
  • 未来に備える

このとき大事なポイントとして、意識すべきことは問題そのものを扱うのではなく、部下やメンバー自身が問題や課題をどう扱うのかをコーチすることです。

例としては、

  • 進捗の評価(レビュー)
  • 業務の効率化・最先順位の検討
  • 計画や目標の修正やバージョンアップ
  • リスクマネジメント 

などがあります。

3) 仕事やプロジェクトの終了時

ここで確認しておきたいのは「終了」と「完了」では意味が違うということです。

仕事の終了時に、できたこと・できなかったことを振り返り、今後に活かせることや課題を明らかにします。

そのことによって「完了」することができます。

例としては、

  • プロジェクトの終了時
  • 仕事の引き継ぎ
  • 月末、期末、年度末などの区切り

などがあります。

1)〜3)は、普段からみなさんが実践していることも多いかもしれません。

ですが、こうしたタイミングでの部下やメンバーとの関わりを逃したために、問題が起こったり部下やメンバーのパフォーマンスが下がったりすることも少なくありません。

ですのでぜひ、短時間でも適切なタイミングをとらえて関わることをお勧めします。

概ね仕事の流れにそって関わることで、対話型コーチングを自然に取り入れることができると思います。

またコーチングは、次のようなタイミングにも機能します。

4) 変化や不測事態のとき

人は基本的に安定を好みますので、自分から変化を起こすことは難しく、外からやってくる変化には受け身になりがちです。

そのため必要な変化を自ら起こすこと、そして変化への対応力を高めることは、対話型コーチングの重要なテーマの一つです。

例としては、

  • 組織改編

  • トラブルの発生

  • 部下が次の段階へのステップアップをすべきとき

などがあります。

5) 部下やメンバーが必要とするとき

必要なタイミングとして、部下やメンバーが必要とするときももちろんあります。

上司側から働きかけるだけでなく、部下やメンバーから対話型コーチングを受けにきたり、相談がくるような環境・関係性を作っておくことも重要です。

ただ「いつでも声をかけて」と伝えるだけでは十分ではありません。

どんな時に声をかけて欲しいのかを具体的に伝えたり、いつでも話しかけやすい態度でいることが重要になります。

部下やメンバーが必要とする例としては、

  • 頭の整理が必要なとき
  • 気がかりがあるとき
  • 新しいアイディアを出すとき

などが考えられます。


まとめ

いかがでしょうか?

リーダーであるみなさんは、適切なタイミングを見つけることができているでしょうか?

まずは仕事やプロジェクトの開始時・途中段階・終了時のいずれかのタイミングを選んで1on1の場で、実際に部下やメンバーにコーチング型アプローチをしてみてください。

次回が「未来のリーダーシップ : 1on1で紡ぐ対話型マネジメントの力」の最終回です。

対話型(コーチング型)マネジメントが活きるときとして、使う具体的な「テーマ」について考えます。

さらに効果的な1om1を習得・実践に興味のある方は、こちらもご参照ください。

これまでの「未来のリーダーシップ : 1on1で紡ぐ対話型マネジメントの力」は以下になります。ご参照ください。

Part1. https://www.bizmentor.jp/blog/231223a

Part2. https://www.bizmentor.jp/blog/240123a

Part3. https://www.bizmentor.jp/blog/240223a

Part4. https://www.bizmentor.jp/blog/240325a

田部井 茉里
田部井 茉里
1994年パタゴニア日本支社札幌ストアマネージャーとして札幌商圏にて2店舗の立ち上げに成功、2013年GCSにてコーチングを学び、問題解決、人財育成で成果を上げ、2018年マネージャーを退いた後も、エキスパート社員として地域において環境・社会問題にも取り組むとともに、社内外でコーチング・メンタリング個人セッションはもちろん、組織改革の分野においても活動を広げ、資質を活かした人財育成によるライフスタイルの実現を通してクライアントの成長をサポートしている。外資系企業における勤務が一番長く27年になるが、学生時代からカフェ経営に携わり、その後山と渓谷社skier編集部、経理部、Club Med サホロリゾートskiGO、同リゾートモルディブにてブティック勤務、山と渓谷社広告宣伝部を経て札幌移住と、多彩な仕事経験は現在の自身の財産であり、多様な方々にコーチング・メンタリング提供中。

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